乳幼児と保護者にやさしいトイレ vol.2

親子が一緒に入れるトイレの配置

2021.5.24

前回※1に引き続き、外出先のトイレが、乳幼児連れの方にとって快適なものであるために必要な配慮ポイントをご紹介します。 外出は赤ちゃんだけでなく、上の子も一緒の場合があります。赤ちゃんのおむつ替えに必要な配慮と、おむつを卒業した未就学児が使いやすい配慮は異なります。さまざまな年齢のお子さんを連れた家族が、もっと気軽に安心しておでかけを楽しめる施設にするためにはどのような整備が有効なのか、TOTOは外出先のトイレについて調査しました。

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多機能トイレの室名について:国土交通省は2021年3月16日、バリアフリー設計のガイドラインである 「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」を改正しました(国土交通省 報道発表は こちら をご覧ください)。多機能トイレの混雑緩和を目的に、機能の分散配置と適正利用を促進するため、トイレの室名には「多機能」「多目的」など、だれもが利用できるネーミングを避けるよう示されました。しかし、該調査結果については、2018年度調査時の原文通りに室名を「多機能トイレ」と表示します。

親子連れは多機能トイレの利用に気を遣う?

TOTOは、乳幼児(7歳以下の子ども)を持つ保護者2000名を対象に公共トイレの利用に関する調査を行いました。そのうち、多機能トイレを子どもと一緒に利用することがあると回答した人は多く、特におむつに排せつする子どもを連れた場合は92%で非常に多いことがわかりました。親子2人以上で入る時や、ベビーカーを入室させるなど広いスペースが必要な場合、おむつ交換など必要な設備を使う場合に、多機能トイレを利用しています。その一方で、43%の人が、多機能トイレの利用に気兼ねやためらいを感じていることも明らかになりました。
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男女共用の親子で入れるトイレが必要

トイレのつきそいについて尋ねたところ、子どもが4~5歳の場合は約7割、7歳でも約5割がつきそいたいと回答しました。同時に、子どもをトイレの外で待たせることに7割以上が不安を感じています。また、子どもの性別とは異なるトイレを使用することがあると51%の方が答えた一方で、抵抗感もあるようです。親子で入れるトイレの設置場所の希望には、男女トイレの外側が49%、内側が17%あり、男女トイレの外側の方がより求められています。
以上のことから、多機能トイレとは別に、異性の親子の組合せでも気兼ねなく利用できる男女共用の親子で入れるトイレの必要性がうかがわれます。ぜひ、施設のスペースや利用者層に合わせ、親子トイレを検討してみてはいかがでしょうか。
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乳幼児連れに配慮した設備は こちら をご覧ください。
バリアフリーブック パブリックトイレ編は こちら をご覧ください。

今後も、TOTOが実施した調査結果や、マーケティング情報を継続的に配信していきます。レポートに関するご意見・ご感想がございましたら、下記アンケートへご自由にご記入ください。また、より詳細な調査結果、配慮ポイント、現場事例等をご紹介するセミナーを各種ご用意しています。

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