衛生性に配慮し、安心して利用できる学校トイレ

児童・生徒の健康を守る衛生環境

2020.11.24

2020年初頭から、世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大し、日本でも全国規模で学校の臨時休校が余儀なくされました。6月には、文部科学省から学校再開に向けた支援テーマで感染症対策(消毒による手指衛生)強化のための補正予算が計上され成立しています。一方、以前から、学校施設の衛生環境改善を目的に、トイレについてはより衛生的な洋式トイレ・乾式清掃がすすめられています。
「学校のトイレ研究会」は1996年に発足し、学校施設の調査・研究活動、全国自治体への提案活動をしています。TOTOは発足時から会員となり、水まわり設備の向上とよりよい水まわり生活を実現するための活動を牽引しています。 学校の衛生環境についてあらためて考えられているこの機会に、学校のトイレ研究会とTOTOの調査結果から、学校トイレの衛生配慮ポイントをご紹介します。

学校トイレの感染症対策(全国の教育委員会アンケート調査)

学校のトイレ研究会は、新型コロナウイルス拡大前の2019年11月~12月に、全国1,787自治体の教育委員会を対象としたアンケートを実施していました。その際には、学校トイレにおける感染症対策として、「便器の洋式化」や「手洗いの自動水栓化」などを実施しているという結果になりました。
また、手洗い水栓の設置状況については、トイレ未改修の学校では「ハンドル水栓」の設置が多いのですが、新築や改修後5年未満などの新しい学校では「自動水栓」の設置比率が高いということがわかりました。

感染リスクが高いのは「和式トイレ」と「水栓の蛇口」

TOTOは和式・洋式トイレと身のまわりの菌数を調査しました。その結果、和式トイレ(湿式清掃)の床から大量の菌が検出されました。これは、和式便器は排せつ物が飛び散りやすいことに加え、湿式清掃では水滴が残りやすく、濡れた場所に菌が繁殖しやすい性質が影響しています。同じように濡れたままになりやすい水栓の蛇口からも多くの菌が検出されています。これに対して、洋式便座は天日干しした衣類と比べても菌が非常に少ないことが確認されました。
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これらの結果から、学校トイレの衛生配慮として「便器の洋式化・床の乾式化」 と 「自動水栓による手洗いの非接触(タッチレス)化」が重要だといえます。新型コロナウイルスに限らず、日ごろから感染症対策をとっておくことで、いざという時にも安心して学校生活が営める体制がつくりやすくなります。

今後も、TOTOが実施した調査結果や、マーケティング情報を継続的に配信していきます。レポートに関するご意見・ご感想がございましたら、下記アンケートへご自由にご記入ください。また、より詳細な調査結果、配慮ポイント、現場事例等をご紹介するセミナーを各種ご用意しています。

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