多様化するパブリックトイレに求められる「サイン」とは

色による認識のしやすさとトランスジェンダーの意識

2021.2.22

性別に関わらず利用できる男女共用トイレが、トイレに介助や同伴を必要とする方々や、男女別トイレに入りづらさを感じるトランスジェンダーにニーズがあることがわかってきています。※1※2 こうした背景から、パブリックトイレに男女共用トイレの設置が推奨され※3、入り口サインの色はモノトーンとする指針※4が示されましたが、それに伴いサインの色に関するお問い合せが寄せられるようになりました。  そこでTOTOは、トイレ入り口サインはどうあるべきかの検討材料とするために、主に性別を意図する色に関する調査を実施しました。
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※3:国土交通省「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」2016年度改訂版にて男女共用トイレの設置が推奨されています
※4:2018年公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団より公表、2020年5月JIS化

色でトイレを認識する人が多い

1200名を対象にトイレのサインに関する調査をした結果、利用したいトイレが認識しづらいことがあると回答した人は50%で、多くの人が日常的にわかりにくい場面に遭遇していることがわかりました。 男女別トイレあるいは男女共用トイレを利用する際、男女トイレの入り口のサインに着色がある(A~D)方が見つけやすいという結果になりました。また着色箇所が小さくても、色がついていれば認識しやすく、サインがすべてモノトーンの場合は認識しづらいという結果でした。

トランスジェンダーの意識は?

一方、トランスジェンダー200名を対象にした意識調査では、トイレのサインに性別を意図する色が塗られていることに抵抗感を持つ人は10%前後で、多くないことがわかりました。特に、人の形をした図記号部分よりも、周囲の壁などが抵抗を感じないと回答しています。また、着色に抵抗がある人でも、他の利用者の利便性を考慮して、着色を許容できると60~70%の方が回答しました。
多様性が尊重される時代になり、トイレのサインについてもさまざまな考え方があります。本調査の結果をひとつの参考にご検討いただければと思います。

「トイレ入り口まわりのサインの色に関するアンケート調査結果」の詳細は こちら をご覧ください。
関連コラムは こちら をご覧ください。

今後も、TOTOが実施した調査結果や、マーケティング情報を継続的に配信していきます。レポートに関するご意見・ご感想がございましたら、下記アンケートへご自由にご記入ください。また、より詳細な調査結果、配慮ポイント、現場事例等をご紹介するセミナーを各種ご用意しています。

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