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「次世代半導体デバイスを支える『製造装置用低発塵性部材』の開発」で
第6回 ものづくり日本大賞「内閣総理大臣賞」を初受賞

~エアロゾルデポジション法による製膜技術で、品質・歩留まり向上に貢献~

TOTO株式会社(本社:福岡県北九州市、社長:喜多村 円)は、「次世代半導体デバイスを支える『製造装置用低発塵性部材』の開発」で、第6回ものづくり日本大賞「内閣総理大臣賞」(製品・技術開発部門)を受賞しました。

TOTOが「内閣総理大臣賞」を受賞するのは、今回が初めてとなります。表彰式は2015年11月9日(月)に首相官邸で行われる予定です。
「ものづくり日本大賞」は、日本の産業・文化の発展を支え、豊かな国民生活の形成に大きく貢献してきたものづくりを着実に継承し、さらに発展させていくため、ものづくりの第一線で活躍する各世代のうち、特に優秀と認められる人材を顕彰する制度です。2005年より隔年で実施され、今回で6回目となります。
今回、「製造装置用低発塵性部材」の開発に携わったTOTOおよびTOTOグループ会社の計7名が受賞しました。同部材は、TOTOが世界で初めて実用化・量産化に成功した日本発祥の独自技術「エアロゾルデポジション(AD)法」により部材表面に超緻密なセラミック膜を形成することで、半導体の製造プロセスにおける課題であった粉塵(パーティクル)発生数を約1/10~1/20に抑制、部材寿命を約10倍にするものです。同部材により、微細化が進む半導体の製造プロセスにおいて、品質や歩留まりの向上に貢献しています。
TOTOは技術の独創性を大切にするだけではなく、本当の意味での難しさであるその実用化・事業化を具現化することで真の意味での社会貢献を体現しています。今回の受賞においては、本件が日本の産業競争力の維持・発展のモデルケースになりうる点が、あわせて高く評価されています。

エアロゾルデポジション(AD)法
AD法とは、国立研究開発法人産業技術総合研究所が独自に発見した常温固化現象を利用した革新的なコーティング技術で、セラミックの微粒子をガスに混ぜてタバコの煙のようなエアロゾル状態にし、ノズルを通して高速噴射して基材に衝突させることで、基材の表面に高緻密・高密着なセラミック膜を常温で形成する技術です。「セラミックは焼いてつくるもの」という常識を覆す技術として、さまざまな分野への応用が期待されています。
TOTOでは、1999年より産業技術総合研究所の前身機関の一つである工業技術院機械技術研究所と共同研究を開始し、2005年より半導体製造装置向けのAD法によるセラミック膜の技術開発とマーケティングを開始しました。また、AD法の実用化・事業化においては、産学連携にて標準化・知財化戦略を構築してまいりました。
半導体製造にはプラズマが欠かせませんが、装置内部がプラズマで傷ついて粉塵(パーティクル)が発生すると、品質や歩留まりが悪くなります。日本発祥の独自技術として育成されたAD法によるイットリア(Y2O3)コーティングは、プラズマに対して非常に高い耐食性があることが高く評価され、2012年度後半より半導体製造装置向けの需要が急増しています。
ニュースリリース全文及び高解像度画像は、以下よりダウンロードしてご覧ください。
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