TOTO株式会社(本社:福岡県北九州市、社長:喜多村 円)が2012年2月より生産・販売している医療福祉施設向け「スタッフ用手洗器」の意匠(意匠登録第1442550号)が、このたび公益社団法人発明協会主催の「平成27年度全国発明表彰(※1)」において、「発明賞」を受賞いたしました。
「スタッフ用手洗器」は、病院等のスタッフの方々の声を反映させ、①医療・福祉施設での「衛生的手洗い」のしやすさ、②手洗器及びその周辺の清潔さの保ちやすさ、③医療・福祉施設になじむ優しいイメージ、の3つのポイントに徹底してこだわった意匠としたことが、今回の受賞につながったと考えております。
なお、今回の受賞は、2003年度にウォシュレット※2一体形便器「ネオレストEXシリーズ」の意匠が「日本弁理士会会長賞」を、2005年度にユニットバス用の床「カラリ床※2」の特許が「朝日新聞発明賞」を、2006年度に光触媒の特許が「恩賜発明賞」を、2012年度にキッチン用水栓金具「水ほうき水栓」が「発明賞」を受賞したのに続き、「全国発明表彰」では5度目の受賞となります。
※1 :公益社団法人発明協会は、科学技術の振興と知的財産権制度の普及・啓発に貢献している組織です。全国発明表彰は大正8年、我が国科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に始まったもので、多大の功績を挙げた発明、考案又は意匠、あるいは、その優秀性から今後大きな功績を挙げることが期待される発明等を表彰する制度です。
※2 :「ウォシュレット」「カラリ床」はTOTO株式会社の登録商標です。
なお、今回の受賞は、2003年度にウォシュレット※2一体形便器「ネオレストEXシリーズ」の意匠が「日本弁理士会会長賞」を、2005年度にユニットバス用の床「カラリ床※2」の特許が「朝日新聞発明賞」を、2006年度に光触媒の特許が「恩賜発明賞」を、2012年度にキッチン用水栓金具「水ほうき水栓」が「発明賞」を受賞したのに続き、「全国発明表彰」では5度目の受賞となります。
※1 :公益社団法人発明協会は、科学技術の振興と知的財産権制度の普及・啓発に貢献している組織です。全国発明表彰は大正8年、我が国科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に始まったもので、多大の功績を挙げた発明、考案又は意匠、あるいは、その優秀性から今後大きな功績を挙げることが期待される発明等を表彰する制度です。
※2 :「ウォシュレット」「カラリ床」はTOTO株式会社の登録商標です。
「スタッフ用手洗器」について
意匠の特長
【1】手洗いのしやすい形状
医療現場での手洗いに関わる姿勢・動作を科学的に検証し、ボウルの高さ、深さ、広さが腰への負担が小さく、腕までしっかりと楽に洗えるデザインとなっています。
【2】清潔さを保ちやすい随所の工夫
水はね、水垂れ、水溜りを極力抑える形状を随所に取り込み、感染症の原因となる有機物や雑菌の発生を抑制するデザインとなっています。
【3】医療福祉施設に自然になじむ優しいデザイン
一切の無駄を排除したシンプルさの追及と同時に、やわらかな曲線を基調とした形状とすることで、いかにも「医療器具」といった固いイメージを抱かせず、往々にして慌しい医療・福祉施設において、ささやかな安らぎを感じていただけるようなデザインとなっています。
開発の経緯
厳しい衛生管理が求められる医療福祉施設では、通常の手洗いでは落としきれない皮膚に付着した有機物や雑菌を洗い流すため、手首から指先までの各部位を念入りに洗浄する「衛生的手洗い」が、感染予防の重要かつ基本的な項目と位置づけられています。
しかしながら、癒しのトイレ研究会※3が全国の病院の看護師142人を対象に行った2011年の調査では、現在使用している手洗器について「水が周囲に跳ねる」「ボウル面が小さい」という声が寄せられ、従来の手洗器に対して数多くの不満があることが確認されました。
この結果を受け、実際の医療現場での手洗い行為を観察したところ、スタッフの方々は無意識にボウル内部へ触れないよう手首や指先を曲げたり、適正な位置で流水するために肘や腰を大きく曲げたりするなど、身体に負担がかかっていることがわかりました。
「医療関係者にとって満足に手洗いのできる商品が存在しない」という現状に対して、TOTOの研究部門・開発部門・デザイン部門が一丸となって実現したのが、この「スタッフ用手洗器」です。
しかしながら、癒しのトイレ研究会※3が全国の病院の看護師142人を対象に行った2011年の調査では、現在使用している手洗器について「水が周囲に跳ねる」「ボウル面が小さい」という声が寄せられ、従来の手洗器に対して数多くの不満があることが確認されました。
この結果を受け、実際の医療現場での手洗い行為を観察したところ、スタッフの方々は無意識にボウル内部へ触れないよう手首や指先を曲げたり、適正な位置で流水するために肘や腰を大きく曲げたりするなど、身体に負担がかかっていることがわかりました。
「医療関係者にとって満足に手洗いのできる商品が存在しない」という現状に対して、TOTOの研究部門・開発部門・デザイン部門が一丸となって実現したのが、この「スタッフ用手洗器」です。
※3:医療福祉施設のトイレを癒しの視点から見直し、入院患者や医療スタッフにとって清潔で使いやすく、快適なトイレ空間の実現と普及促進に向けて、調査・研究・啓発活動を行うことを目的に、2000年に発足。現在はアイカ工業(株)、(株)岡村製作所、シーバイエス(株)、ダイキン工業(株)、田島ルーフィング(株)、TOTO(株)の6社で構成。