ユニバーサルデザインの「今」がわかるコラム別冊UD style
これまで公開したホッとワクワク+(プラス)のコラムとスピンオフ情報も。
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山あいの豊かな自然に囲まれたリゾート施設。
自然を満喫できる、広大な庭での散歩は楽しみのひとつです。
施設が山の中腹などにあると、遊歩道は少なからずアップダウンがあるもの。
とはいえ、単に木々を伐採したり、道を平らにしたりしては、その地の魅力が半減しかねません。
そこで、星野リゾートでは、遊歩道周辺の美しい風景を損なうことなく、
安全・安心に歩けるように手すりのデザインや設置箇所を配慮。
海外のリゾートなども参考にしながら、独自のサイズも導き出しています。
団地を暮らしやすくするために重要なのは、間取りや設備だけでなく、
住む人たちのコミュニケーションのしやすさ。
それをサポートするのもユニバーサルデザインといえるでしょう。
築50年の団地をまるごとリノベーションした、東京都日野市の「たまむすびテラス」では、
その広大な庭全体に、団地の住民や近隣の人たちが触れ合うきっかけとなる、
デザイン=工夫を盛り込みました。
敷地の中央には貸農園・貸し庭があり、大きな木立のもとには大きなウッドデッキが。
週末の畑仕事の最中や、デッキでくつろいでいるときなど、そばの遊歩道を通りがかったほかの住民とおしゃべりが始まることも少なくありません。
日本では“シャッター通り”とも呼ばれる、さびれた商店街が増えつつあります。
そんな商店街で、長い間使われていなかった店舗や空地を今のニーズに合わせリノベーションし、
雇用や集客を増やして賑わいを呼び戻す、リノベーションまちづくりが注目されています。
北九州市小倉北区魚町では、リノベしてできた複数の施設に、商店街に来た人が誰でも使えるトイレを併設。
集客を図るため、まちを訪れやすくする工夫も。
空地に設けたイタリアンレストランには、ベビーベッドつきのトイレをつくりました。
ベビーカーのまま入れ、気兼ねなく赤ちゃんのおむつ替えや着替えができます。
赤ちゃん連れでも、気軽に商店街で買い物を楽しむためのユニバーサルデザインです。