COP21(国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議)で採択されたパリ協定を踏まえ、「共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」のもと、2050年の持続可能な社会、カーボンニュートラルの実現に向けて、パリ協定と整合した科学的根拠に基づく2030年までの温室効果ガスの削減目標を策定し、TOTOグループ全体でグローバルな削減活動を推進しています。
事業所からの CO2排出量(Scope1+Scope2)削減については、省エネ改善や大型設備の更新とともに、再生可能エネルギーの導入を拡大し、使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指します。
また、TOTOの商品は毎日の暮らしの中で10年、20年と長い間、お客様にお使いいただくものであり、商品ライフサイクル全体で見ると、商品使用時に排出されるCO2の量が全体の9割以上を占めています。商品使用時の CO2排出量削減については、商品の環境性能をより進化させていくとともに、「きれいと快適・健康」「環境」を両立するTOTOらしい水まわり商品群「サステナブルプロダクツ」をグローバルに普及させることにより、地球環境に配慮した豊かで快適な社会の実現に貢献していきます。2026 rev.1.jpg/commonpc)
カーボンニュートラルで持続可能な社会の実現に向けた国際的なイニシアチブに賛同しています。
「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」 提言へ賛同
2019年5月、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言へ賛同。TCFD提言に基づき、気候変動が及ぼす機会とリスクを複数のシナリオで分析し、ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標についての情報を開示しています。(ニュースリリース)

国際的イニシアチブ「RE100」に加盟
2021年4月、国際的なイニシアチブ「RE100」に加盟。2040年までに事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指します。(ニュースリリース)

SBTイニシアチブによる「1.5℃水準」の認定取得
2021年6月、SBT(Science Based Targets)イニシアチブ「2℃を十分に下回る水準:(WB2℃)」の認定を取得。2024年3月、2030年に向けた温室効果ガス削減目標を更新し、世界の平均気温上昇を産業革命前と比べ1.5℃未満に抑える「1.5℃水準」の認定を取得。(ニュースリリース)

持続可能な社会、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みについて、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)提言に基づき、情報を開示しています。
ガバナンス
気候変動が及ぼす影響を重要な事業リスクと認識しています。代表取締役 社長執行役員を委員長とする「サステナビリティ委員会」を年3回開催し、気候変動を含むサステナビリティに関する課題、およびそれに伴うリスクと機会を特定・評価し、審議・執行するとともに、取締役会においてその状況を監督しています。
戦略
2050年の持続可能な社会、カーボンニュートラルの実現を見据え、WILL2030を策定し、地球環境に負荷をかけずに豊かで快適な未来社会を実現するとともに、経済的成長の実現を目指しています。重要課題であるマテリアリティを「きれいと快適・健康」「環境」「人とのつながり」として、サステナビリティ経営に取り組んでいます。また「きれいと快適・健康」「環境」を両立するTOTOらしい水まわり商品群「サステナブルプロダクツ」の普及拡大に向け取り組んでいます。
気候変動が事業に及ぼすリスクと機会の分析
TCFDが定義する「移行リスク」「物理的リスク」「機会」の分類に基づき、気候変動が事業に及ぼす可能性のある長期的なリスクと機会を特定しています。シナリオ分析は2年ごとに実施しており、時間軸として中期を「2030年」、長期を「2050年」と想定しています。
・シナリオ分析の概要
分析では、国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の予測を参照しました。産業革命前からの世界の平均気温上昇を1.5℃あるいは4℃未満にするためのシナリオ※に基づき、2050年カーボンニュートラルに向けた2030年の社会状況を想定し、リスクと機会が事業に及ぼす影響を試算しています 。
また、2025年度には、最新の環境変化を反映するため分析の前提となるシナリオを更新し、2024年度実績に基づき影響を再算定しました。分析の結果、どちらのシナリオにおいても、コストの増加や自然災害の影響を受けるリスクがある一方で、環境商品による機会拡大が見込まれることを確認しました。
※4℃シナリオ : [IEA WEO]STEPS [IPCC AR5] RCP8.5
1.5℃シナリオ: [IEA WEO] APS,NZE [IPCC AR6] RCP1.9
・2030年の社会状況の想定
<1.5℃シナリオの社会状況>
環境政策、規制が大幅に強化され、炭素税の導入などによる炭素価格の高騰や、再生可能エネルギーの導入が進むとともに、ZEB(Net Zero Energy Building)などの環境配慮建築が拡大する。
気温上昇の影響が抑制されるため、自然災害の規模や頻度は現在と大きく変わらない。
<4℃シナリオの社会状況>
温室効果ガス削減のための環境規制の大幅な強化はない。
自然災害の影響が増大する一方で、水需要は拡大する。
・財務への影響度とその対応について
2050年カーボンニュートラルに向けた2030年の社会状況が自社に与えるリスクと機会について分析し、中・長期におけるその対応を検討しました。
| TOTOの事業に対するリスクと機会 | 財務への影響度※ | 中・長期における対応 | ||||
影響度の算定方法 | 4℃シナリオ | 1.5℃シナリオ | ||||
| リスク | 移行リスク | 炭素価格の高騰 | Scope1、Scope2 CO2排出量に応じた、炭素価格の影響を算定 | 小 | 中 | ・省エネ改善・大型設備の更新 |
| 生産コストや原材料、電力の調達コストの増加 | 原材料使用量に応じた、主要原材料費の影響を算定 電力使用量に応じた、料金の影響を算定 | 小 | 大 | ・プラットフォーム/モジュール設計の推進 | ||
| 物理的リスク | 自然災害(渇水、水害)の影響による、工場の操業停止や保険料の増大 | Aqueductなどのツールを用い、発生確率に基づいた、操業停止や資産への影響を算定 | 小 | 小 | ・BCP体制強化 | |
| 機会 | 環境配慮建築の拡大に伴うサステナブルプロダクツの需要拡大 | 環境配慮建築の面積増加量に基づき、環境商品の営業利益額への影響を算定 | 大 | 大 | ・サステナブルプロダクツの普及 | |
※ 小:20億円未満、中:20億円~50億円未満、大:50億円以上
災害リスク対応
災害リスクへの対応として、拠点ごとに評価を行い、水害の影響を受けにくい地域を選定の上で、非常時を想定した設計基準に基づき、生産工場を建設。例えば、TOTO Vietnam Co., Ltd.では、洪水対策として輪中堤防の設置、内水氾濫対策として盛土などを行っている工業団地を選択しています。
また、操業においては、非常用設備を設置するほか、想定訓練などを行っており、本社・小倉第一工場においては非常用電源の設置に加え、豪雨時の止水板の設置ルールを策定するなど、ソフト面での対策も実施しており、今後も継続的に対策を進めていきます。
・インターナル・カーボンプライシング(ICP)の導入
ICP制度を導入することにより、気候変動が及ぼす財務への影響度を分析するとともに、CO2排出量の削減に資する設備投資を促進しています。
・社内炭素価格:20,000円/t- CO2※
・制度対象:CO2排出量の増減を伴う、大型の設備投資
・適用方法:CO2排出量の増減をICPの適用により費用換算
※IEAの将来予測を参考に設定。
リスク管理
重大リスクについては「リスク管理委員会」が抽出・評価・モニタリングし、各リスク管理統括部門長を中心に、グループ全体でリスク低減活動を推進しています。 長期的な気候変動を含むサステナビリティ課題については、「サステナビリティ委員会」において審議し、その内容は定期的に取締役会に報告しています。
また、実務レベルの運用として、各事業部門・事業所における環境リスクについては、環境マネジメントシステムのもとで管理しています。
(※)委員長:取締役 専務執行役員・最高財務責任者 副委員長:リスク管理統括担当部門長 委員:各部門長
・主な重大リスク
抽出された重大リスクは、想定シナリオに沿って、ブランドの毀損・人的影響・金額的影響の観点から、影響度と発生頻度をマトリクスで評価し、リスク管理委員会でモニタリングを行い、全グループをあげてリスクの低減活動を推進しています。
| 経営リスク | 人材獲得競争の激化 |
| 地政学リスク等による原材料等の調達障害 | |
| 市場環境の変動 | |
| 製品の欠陥 | |
| 訴訟の提起 | |
| 急激な技術革新 | |
| 政治・経済・社会リスク | 地政学的な紛争・治安悪化リスク |
| 気候変動 | |
| 競合他社との競争激化による急激な製品価格下落 | |
| サプライチェーンを含めたコンプライアンス違反 | |
| 感染症蔓延 | |
| 環境に関する規制 | |
| 風評被害 | |
| 知的財産権侵害 | |
| 災害リスク | 大規模災害 |
| 労働安全衛生 | |
| ITリスク | 機密情報・個人情報の漏えい |
| 情報システム障害の発生 |
・取締役報酬における社会的価値・環境価値指標の導入
サステナビリティ経営に取り組んでいる当社では、WILL2030における「サステナブルプロダクツ商品構成比」を複数年度業績連動賞与の社会的価値・環境価値指標として、2022年度より設定しています。
2023年度からは、ステークホルダーの皆様との価値共有を一層進め、より地球環境に配慮しながら豊かで快適な未来社会の実現を目指すため、WILL2030 の長期目標で掲げる社会的価値・環境価値の全6項目を複数年度業績連動賞与の指標として設定しています。
WILL2030 社会的価値・環境価値指標
指標と目標
2050年の持続可能な社会、カーボンニュートラルの実現を目指し、2050年のマイルストーンとして、SBT(Science Based Targets)に基づいた指標と目標を策定しています。
<2030年目標>
事業所からのCO2排出量 (Scope1、Scope2) | 2021年度比47.5%削減 |
商品使用時のCO2排出量 (Scope3・カテゴリ11※) | 2021年度比25%削減 |
※当社のSBT目標は、エネルギーを直接消費する商品群が対象
2024年3月、SBT「1.5℃水準」の認定を取得しました。
WILL2030において、持続可能な社会、カーボンニュートラルの実現を2050年の目指す姿としました。
その実現ためのマイルストーンとして、2030年の目標を設定、科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出削減目標であるSBTイニシアチブの認定を取得し、推進しています。2026.jpg/commonpc)
Scope1の排出においては、衛生陶器の製造における化石燃料由来のCO2排出が高い割合を占めています。これに対応して、省エネ改善とともに高効率な焼成窯などの大型設備の更新を進めるなど、排出削減を進めています。2025年3月には、グリーン水素混焼による新規焼成技術確立を目指し、水素発生装置を導入しました。再生可能エネルギー電力で製造したグリーン水素を用い、実証評価を重ねることで水素混焼技術を確立しました。これにより、2026年1月より水素混焼による衛生陶器の量産を開始しました。
水素発生装置設置の建屋(Sui Station)
Scope2の排出削減については、再生可能エネルギー電力の導入拡大を図っています。また、将来的には、社会の動きとして水素利用やCO2活用などが進んでいくことに合わせて、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを推進していきます。
Scope3については、「きれいと快適・健康」「環境」を両立する商品群「サステナブルプロダクツ」の普及と、さらなる環境性能の進化を進めています。
同時に、住宅・建築物に関連した社会の動きとして、「再生可能エネルギーの拡大」「上下水道・給湯エネルギーの脱炭素化」「建築物の省エネ・創エネ・蓄エネ」などが進んでいき、TOTOの取り組みと合わせ、2050年カーボンニュートラル社会の実現に向かっていくものと考えています。
・事業所からのCO2排出量(Scope1、Scope2)に対する目標と進捗
事業所からのCO2排出量の削減については、2030年の目標を設定し、SBTイニシアチブの認定を受けています。
Scope1においては、世界の生産拠点で、省エネ・高効率のものづくりを推し進め、2025年度実績は、SBTの基準年である2021年度よりCO2排出量を約38%削減しました。
Scope2においては、継続的なScope1、2のCO2排出量削減に向けて、国内外のTOTOグループで再生可能エネルギー電力の導入を進めています。2025年度の再生可能エネルギー電力比率は36.1%となりました。
再生可能エネルギー電力の導入拡大については、RE100に加盟し、2040年には100%とする計画を推進しています。
これらの活動の結果、2025年度のScope1+Scope2でのCO2排出量は21.4万tとなりました。これによって、SBTイニシアチブに基づく、2030年目標である「2021年度比47.5%削減」に対して、2025年度実績は、「2021年度比約39%削減」の進捗となりました。
事業所からのCO2排出量:目標と進捗2026_暫定値.jpg/commonpc)
・商品使用時のCO2排出量(Scope3 カテゴリ11)の削減に対する目標と進捗
2025年度の商品使用時のCO2排出量(Scope3・カテゴリ11)は、サステナブルプロダクツ商品構成比の拡大、社会インフラの改善などにより、1,421.2万tとなりました。
また、「Scope3・カテゴリ11」における「エネルギーを直接消費する商品群」に関しては、2030年の目標を設定しSBTイニシアチブの認定を受けており、2030年目標である「2021年度比25%削減」に対して、2025年度実績は「2021年度比約16%削減」の進捗となりました。
引き続き、CO2排出量削減に向け、節電などの環境性能の進化に取り組んでいきます。なお、2025年8月発売の「ウォシュレットSSシリーズ」では、従来品と比較して年間消費電力量を166kWhから85kWhへ抑えました。なお、2025年8月発売の「ウォシュレットSSシリーズ」では、従来品と比較して年間消費電力量を166kWhから85kWhへ抑えました。
商品使用時のCO2排出量:目標と進捗
※算定精度を向上させるため、2024年度から集計の対象範囲を変更しています。
・経済産業省が主導する「GXフューチャー・コンソーシアム」に参画
「GXフューチャー・コンソーシアム」(GXFC)は、脱炭素と経済成長の両立を目指す官民連携のプラットフォームです。また、 市場ルール形成について議論を行いGXを牽引する実践の場「GXフューチャー・リーグ」(GXFL)にも、参画しています。
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