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トートー×マガジンハウス グリーンジャーナル
vol.4 「今日のランチ、何km食べた?」食べるもので、CO2の排出量を減らす。

メインイメージ
写真/柿澤りか
ランチのメニュー、スーパーの生鮮品棚。
「今日は、何を食べようかな?」と、お腹と相談。
それとも値段が気になって、お財布と相談?
食べるものを選ぶというのは、当たり前すぎて、
ちょっと手を伸ばせば、手に入る小さなこと。
今回は、食べるものの選び方で、
CO2の排出量を減らすことに役立つというお話です。

いのうえ あきこさん イメージ
編集・ライター。“暮らし”“生活”から見た食やごみ、エネルギー問題などの環境問題をテーマにし、雑誌『BRUTUS』や『Hanako』、ウェブなどを中心に編集や取材、原稿執筆を行う。
第1章 食べるものが排出するCO2って、何のこと? ~ フードマイレージ・キャンペーンについて ~
食べるものは、どこからやってくるの?
今日のお昼の定食で食べた、鮭の塩焼き。実はその鮭は、チロエ島ダルカウエから1万6345km*の距離をはるばるやってきたもの。距離にも驚かされるけれど、そもそもチロエ島ってどこ? ……と調べたら、南米チリ。お豆腐や油揚げ、お味噌に醤油の原材料である、大豆は米国アイオワ州から**。アイオワ州というのは合衆国のほぼ中央にあって……という具合に地図で場所を見ていくと、まさに文字の如く“世界中”から食べるものがやってきていることがわかります。焼き鮭定食なんて、純和食だと思っていたのですが、食材自体は、どうやら海外で収穫されたり、栽培されたりしたものが多いようです。
食べるものは、どこからやってくるの?
地図なら運ばれる距離も一目瞭然。バナナの輸入先No.1はフィリピンで、約9割を占める。2位はエクアドル(2007年度)。いっぽうスイカの輸入量は少なく、国産が占めている。生産地1位は熊本、次いで千葉、山形と続く(2007年度)。
食べるものが排出するCO2を知る。
私たちの生活や行動によって、CO2をはじめとする温暖化ガスの排出量が増え、地球が温かくなり、気候変動や生態系に影響を与えている「地球温暖化問題」。もはや、聞いたことがないという人はいないと思いますが、私たちが食べているものも、CO2排出に影響を及ぼしているとは、なかなか想像しないかもしれません。
食材は産地から、まずトラックや貨物列車を使って、港や空港まで。それから船便や空輸などで日本まで運ばれます。日本の港に着いてからも、市場を経て、スーパーやコンビニエンス・ストア、あるいは飲食店などに並ぶようになります。このときの輸送にCO2は発生します。つまり、産地から食卓まで、距離が遠ければ遠いほど、排出するCO2の量が多くなります。私たちが食べるものは、何kmの輸送距離を運ばれてくるのでしょうか。冒頭に登場した鮭だけで、1万6345kmもかかっています。そう考えると、温暖化が問題になっている現在、食料の6割を輸入に頼っている日本では、自国でまかなっている国に比べて、食べものの輸送で出るCO2の量も、温暖化を進める要因の一つになっているかもしれません。
ちなみに、自国でまかなえる食料の割合を「食料自給率」といいます。一般的に国民一人当たり一日に必要なカロリーをベースにして算出しますが、日本の食料自給率は、40%(2007年度)。オーストラリアは237%、アメリカ合衆国は128%、フランスは122%、イギリスは、70%(全て2003年度)です。
有機食品などの宅配業者「大地を守る会」が事務局となって、食べものの輸送にかかる距離を「フードマイレージ」として、排出するCO2を換算して表示するキャンペーンを始めました。食べものが外国産か、国産かの違いをわかりやすくするために、「poco」(ポコ)という単位で距離と排出するCO2の量を数値化しています。フードマイレージは、飛行機のマイレージと違い、少なければ少ないほど温暖化防止になるということになります。2005年4月から、フードマイレージを減らそうという「フードマイレージ・キャンペーン」として広めています。
「我が社は、日本の有機農業家さんを応援するために、国内で作られた安心、安全な食べものを食べてほしいという思いからスタートしました。このキャンペーンは、イギリスにあったフードマイレージの概念を取り入れて、国産を食べようということを考えてもらうきっかけになるといいなと思っています」と話す、フードマイレージ・キャンペーン事務局を務める大野由紀恵さん。キャンペーンを始めた2005年は、地球温暖化の原因と考えられていた温室効果ガスの濃度を安定化させるための国際的な約束「京都議定書」が、国際間で公の約束として成立、発効された年。これを背景に、ふだん食べている食材で、温暖化防止に貢献できることを伝え始めました。
第2章では、ふだん食べているものの「フードマイレージ」と、もうひとつの指標「カーボンフットプリント」について紹介します。       →第2章に続く
注釈)
*印=距離は東京を基点に、それぞれの県庁所在地、首都までの数字とする。
**印=数字は、フードマイレージ・キャンペーン事務局が算出した数字です。海外産地は、農林水産省のデータに基づき最多輸入国を採用しています。
出典:日本の食料自給率、各国の食料自給率については、農林水産省のホームページの最新版から。

CO2削減量がわかるレストラン「ツチオーネ」
屋上の「太陽光発電システム」
左:わっぱ御膳 四万十川産のうなぎまぶしごはん、昆布の佃煮、さわらの西京焼き、国産飼料で育てた平飼いニワトリの半熟卵、大豆工房みやの油揚げ、季節のおひたし、自家製お漬物、神泉の豆腐、具沢山お味噌汁、お茶菓子、番茶……ALL国産食材。外国産食材で作った場合に比べ4.2poco減。限定8食で1,800円 下左:ワインの「Noumin Rosso(農民ロッソ/赤)」と「Noumin Dry(農民ドライ/白)」は、栃木産のぶどうを使用、醸造したもの。グラスワイン1杯0.6poco減(ボトルなら3poco減)。グラスワイン650円 ボトル3,800円 (写真/柿澤りか)
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