TOTOグループでは「一人ひとりの個性を尊重し、いきいきとした職場の実現」を企業理念の一つとして掲げ、その実現に向けてマネジメントリソース革新活動の中で取り組んでいます。
近年の会社を取り巻く環境は予測が難しい状況が続いています。
このような状況下にあるからこそ、様々な方たちの知恵を必要としており、ダイバーシティの推進は経営においても不可避な課題と考えております。
年齢や性のあり方、国籍、障がいの有無など、多様な人財の個性を尊重し、そこから生まれる新しい発想によって、豊かで快適な生活文化を創造していきたいと考えています。
ダイバーシティを強みにし、年齢・時間・場所・職種を越え、多様な人財が集まり、安心して働き、イキイキとチャレンジできる会社、社員が誇りに思える会社を実現するために、全世代が、高い役割にチャレンジできる機会提供・能力開発 、仕事と生活を両立しながら活躍できる選択肢の拡大等に継続的に取り組んでまいります。
TOTOでは、創立100周年を迎える2017年度に女性管理職比率10%を達成しました。現在は日本国内グループ会社で2026年度までに女性管理職比率21.5%を目標(2024年度目標:20.5%)に、女性総合職社員の継続的な採用を進めるほか、女性社員活躍支援とスキルアップを目的として、さまざまな女性社員の階層別プログラムも実施しています。
2022年度から「女性特有の健康課題」についても正しく理解をするため、TOTO日本国内グループ全社員へのe-ラーニングを実施しました。社内に女性の健康相談窓口および両立支援相談窓口を開設し、さらなる女性活躍をすすめております。両立支援制度の内容拡充等も実施し、TOTO日本国内グループの女性管理職数が2018年から2023年の6年間で1.7倍 になりました。
さらに、日本国内営業においては、契約社員のセールスへの転籍を推進し、正社員への登用も進めています。また、社員全員に対して、年1回キャリア面談を実施し、個人別のキャリア計画の確認と、それに対する上司からのアドバイスや、支援事項の確認を行っています。
男女別の従業員構成
2021 | 2022 | 2023 | |||||
(人) | (割合) | (人) | (割合) | (人) | (割合) | ||
従業員数 | 合計 | 36,853 | 100% | 36,188 | 100% | 35,027 | 100% |
男性 | 24,404 | 66.2% | 23,746 | 65.6% | 22,744 | 64.9% | |
女性 | 12,449 | 33.8% | 12,442 | 34.4% | 12,283 | 35.1% | |
日本 | 合計 | 18,355 | 100% | 18,087 | 100% | 17,726 | 100% |
男性 | 11,056 | 60.2% | 10,936 | 60.5% | 10,677 | 60.2% | |
女性 | 7,299 | 39.8% | 7,151 | 39.5% | 7,049 | 39.8% | |
海外 | 合計 | 18,498 | 100% | 18,101 | 100% | 17,301 | 100% |
男性 | 13,348 | 72.2% | 12,810 | 70.9% | 12,067 | 69.7% | |
女性 | 5,150 | 27.8% | 5,291 | 29.2% | 5,234 | 30.3% |
※海外は、現地社員と日本から海外への出向者
年齢層別・男女別の社員割合
2021 | 2022 | 2023 | ||
30歳未満 | 合計 | 14.8% | 14.1% | 13.8% |
男性 | 9.0% | 8.7% | 8.5% | |
女性 | 5.7% | 5.4% | 5.3% | |
30歳から 50歳未満 | 合計 | 50.2% | 47.7% | 45.1% |
男性 | 27.0% | 25.6% | 24.1% | |
女性 | 23.2% | 22.1% | 20.9% | |
50歳以上 | 合計 | 35.0% | 38.2% | 41.1% |
男性 | 24.7% | 26.6% | 28.2% | |
女性 | 10.3% | 11.6% | 12.9% |
※TOTOグループ(日本)の正社員・契約社員
社員の平均年齢
2021 | 2022 | 2023 | |
社員の平均年齢 | 44歳6ヶ月 | 44歳11ヶ月 | 45歳4ヶ月 |
※TOTOの正社員・契約社員
男女別の新卒採用数
2021 (2022.4入社) | 2022 (2023.4入社) | 2023 (2024.4入社) | |||||
(人) | (割合) | (人) | (割合) | (人) | (割合) | ||
新卒採用者数 | 合計 | 232 | 100% | 232 | 100% | 240 | 100% |
男性 | 165 | 71.1% | 168 | 72.4% | 168 | 70.0% | |
女性 | 67 | 28.9% | 64 | 27.6% | 72 | 30.0% |
※TOTOグループ(日本)の正社員
STEM関連部門の女性社員比率
2021 | 2022 | 2023 | |
STEM関連部門の女性社員比率 | 22.2% | 21.9% | 22.6% |
※TOTOの正社員・契約社員・派遣社員
※STEM関連部門:研究・開発・技術部門、情報部門、物流部門を対象
男女別の管理職数
2021 (2022.4時点) | 2022 (2023.4時点) | 2023 (2024.4時点) | |||||
(人) | (割合) | (人) | (割合) | (人) | (割合) | ||
管理職数 | 合計 | 3,872 | 100% | 3,523 | 100% | 3,691 | 100% |
男性 | 3,152 | 81.4% | 2,767 | 78.5% | 2,854 | 77.3% | |
女性 | 720 | 18.6% | 756 | 21.5% | 837 | 22.7% | |
日本 | 合計 | 2,888 | 100% | 2,560 | 100% | 2,636 | 100% |
男性 | 2,439 | 85.5% | 2,082 | 81.3% | 2,097 | 79.6% | |
女性 | 449 | 15.5% | 478 | 18.7% | 539 | 20.4% | |
海外 | 合計 | 983 | 100% | 963 | 100% | 1,055 | 100% |
男性 | 713 | 72.5% | 685 | 71.1% | 757 | 71.8% | |
女性 | 271 | 27.5% | 278 | 28.9% | 298 | 28.2% |
※海外は、現地社員と日本から海外への出向者
職位階層別の管理職数
2021 (2022.4時点) | 2022 (2023.4時点) | 2023 (2024.4時点) | |||||
(人) | (割合) | (人) | (割合) | (人) | (割合) | ||
管理職数 | 合計 | 2,888 | 100% | 2,560 | 100% | 3,691 | 100% |
部長相当職 以上の数 | 合計 | 749 | 100% | 767 | 100% | 1,200 | 100% |
男性 | 717 | 95.7% | 729 | 95.0% | 1,068 | 89.0% | |
女性 | 32 | 4.3% | 38 | 5.0% | 132 | 11.0% | |
課長相当職数 | 合計 | 2,139 | 100% | 1,793 | 100% | 2,491 | 100% |
男性 | 1,722 | 80.5% | 1,353 | 75.5% | 1,786 | 71.7% | |
女性 | 417 | 19.5% | 440 | 24.5% | 705 | 28.3% |
※TOTOグループ(日本)の正社員で課長級以上の職位者、2023年度は海外含めたTOTOグループで算出。
男女別の新規管理職登用者数
2021 (2022.4時点) | 2022 (2023.4時点) | 2023 (2024.4時点) | |||||
(人) | (割合) | (人) | (割合) | (人) | (割合) | ||
新規管理職 登用者数 | 合計 | 253 | 100% | 212 | 100% | 231 | 100% |
男性 | 178 | 70.4% | 140 | 66.0% | 149 | 64.5% | |
女性 | 75 | 29.6% | 72 | 34.0% | 82 | 35.5% |
※TOTOグループ(日本)の正社員・契約社員で課長級以上の職位者
※日本から海外への出向者を含む
男女別の平均勤続年数
2021 | 2022 | 2023 | ||
平均勤続年数 | 合計 | 15.3 | 15.8 | 16.3 |
男性 | 17.2 | 17.7 | 18.2 | |
女性 | 12.4 | 12.9 | 13.4 |
※TOTOグループ(日本)の正社員・契約社員
男女別賃金比率(平均女性賃金/平均男性賃金)
2021 | 2022 | 2023 | |
エグゼクティブ職(基本給のみ) | - | - | 95.4% |
管理職(基本給のみ) | 92.9% | 93.7% | 93.4% |
管理職(基本給+賞与) | 92.6% | 93.9% | 93.1% |
一般社員 | 88.3% | 87.7% | 87.8% |
※TOTOの正社員
※賃金は性別に関係なく同一の基準を適用しているが、
人数、社員資格、在籍年数の違いなどにより男女で差が生じている。
※エグゼクティブ職の数値については、2023年度より算出
女性の活躍推進を目的とした階層別研修詳細
管理職候補者研修
管理職候補者研修は、女性社員のマネジメントスキル向上を目的とした研修です。研修受講者は、各プログラムを通して、管理職に求められる能力を理解し、自身の現状能力を客観的に把握することで、管理職として組織運営する上での自身の強みや啓発課題を理解し、課題とした能力については、具体的な課題解決プランを策定し、受講後のOJTの中で課題解決に取り組みます。
また、研修実施後には、受講者上司(各所属部門の部長相当)と、研修講師及び人財部門担当者とで三者面談を行い、研修受講者の強みや啓発課題、課題解決プランを共有。受講後のOJTにおいて、受講者の課題解決を所属部門がどのように支援し、確実なスキル向上へつなげるかについて、具体策の検討や意見交換を行う等、所属部門における研修後の受講者育成についても、踏み込んだサポートを実施しています。
さらに2018年度以降は、女性受講者、受講者上司の双方に対し、『アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)の払拭』をテーマとしたプログラムを新たに取り入れています。女性受講者側には、思い込みや遠慮といった、自身の中にある『アンコンシャス・バイアス』の存在に気付き認識すること、上司側には、女性社員に対する『無意識の偏見』や、コミュニケーションギャップによって起こりがちな「過剰な配慮」を、具体的なケーススタディを用いて実践的に学ぶ機会を設けています。また、研修プログラム内で、TOTOグループ内の女性管理職のインタビュー映像を視聴し、「周囲に適切なロールモデルがいない」という受講者の声に対し、女性管理職に関する具体的なイメージを持っていただけるような工夫をしています。
ダイバーシティリーダー研修
2020年より仕事とライフイベントとの両立や社内ロールモデルとなる方がいないことへの不安を払拭するため、主に総合職入社の30代女性社員には、「ダイバーシティリーダー研修」をオンラインで実施しています。
これからのキャリア構築を見据えてもらうために自分自身と向き合い、深く内省する事で性差よりも個性が重要であることを再認識し、「自身の特性は何か」「意志は何か」、それをリーダーシップにどう反映させるかを熟考し、知識・スキル取得へのモチベーションを高めるプログラムとなっています。
社内女性管理職のパネラー達とのセッションにより、型に捉われない自分なりのリーダーシップスタイルを確立してもらい、リーダー像に正解がない事を認識してもらうよう工夫しています。また、オンライン研修のため、子育て中の受講者も無理なく受講できています。
女性の活躍推進を目的とした階層別研修については、これまでに 約450名(ステップアップ研修人数除く)の方々が受講し、このうち7割 の方が既に管理職として活躍中です。また、日本では、女性管理職全体の60%以上が研修受講経験者となっています。
多様な人財が安心して、
イキイキと働き続けられる環境を整備
障がい者の活躍推進
TOTOグループでは、どの職場でも障がい者と健常者が活躍できる「ノーマライゼーション」の実現を目指して、継続的な障がい者採用に取り組んでおり、2023年度の障がい者雇用率(日本)は2.65%でした。
現在、海外含めたグループ全体で400名以上の障がい者の方々が、様々な職場で働いています。日本の各職場では、障がい者と健常者がともに勤務しており、障がい者の働きやすさを考慮し、障がいに応じた配慮を積極的に行っています。特に、設備面の環境整備には力を入れており、車いす用のエレベーター設置や、事務室入り口の自動ドア化、車いすでも利用ができるトイレの設置等を行っています。また、障がい者と健常者が共に働く職場に対し、配慮事項や注意点等の受け入れ体制を学ぶ事前勉強会の実施や、聴覚に障がいがある社員への配慮として筆談ボードや音声認識アプリといった支援ツールの紹介・提供をしています。障がい者本人との入社配属後の定期面談などを行い、採用後の定着支援についても、積極的に実施しています。
新入社員、新任の管理職での研修の中でも、継続的に障がいに対する内容を研修しています。
2023年度には、TOTO日本国内グループ全社員に障がいに対する「合理的配慮」について、e-ラーニングを実施しました。
また、 2019年12月には、障がい者インクルージョン推進の国際イニシアチブ「The Valuable 500」の取り組みに賛同し、加盟しました。
障がい者雇用率
2021 | 2022 | 2023 | |
日本 | 2.53% | 2.58% | 2.65% |
海外 | 0.76% | 0.74% | 0.78% |
※日本:法定雇用率の算定基準に基づいて算出【2021(2022.4時点),2022(2023.4時点),2023(2024.4時点)】
※海外:社員数に対する障がい者数で算出
働く意志と能力がありながら、就労の機会に恵まれない障がい者に働きやすい職場を提供するため、福岡県・北九州市・TOTOの3者が共同出資した第三セクター方式で、1993年に設立しました。ノーマライゼーションの理念に基づいて、障がいのある人もそうでない人もともに働き、地域とともに発展・繁栄し続ける企業でありたいと願っています。
障がい者数
2021 (2022.4時点) | 2022 (2023.4時点) | 2023 (2024.4時点) | |||||
(人) | (割合) | (人) | (割合) | (人) | (割合) | ||
障がい者数 | 合計 | 307 | 100% | 314 | 100% | 321 | 100% |
サンアクアTOTO | 95 | 30.9% | 93 | 29.6% | 92 | 28.7% |
※TOTOグループ(日本)の正社員・契約社員
TOTOグループでは、約16,000人(TOTOグループ社員の45%)の外国籍社員が働いており、海外グループ会社における人財の現地化を進めています。
また日本においても、国籍の区別なく、優秀な人財を採用・処遇を決定し、多様な人財の確保に努めています。
海外事業の伸長・拡大に必要な人財を確保し、さまざまな経験・文化や価値観をもった人財がともに働き刺激し合うことで生まれる社内の活性化や新たな価値創造によって世界中にTOTOファンを増やしていきます。
地域別の従業員構成
2021 | 2022 | 2023 | |
日本 | 49.8% | 50.0% | 50.6% |
中国 | 18.2% | 18.3% | 18.5% |
アジア・オセアニア | 28.0% | 27.5% | 26.7% |
米州 | 3.7% | 3.9% | 4.0% |
欧州 | 0.3% | 0.4% | 0.3% |
外国籍の従業員構成
2021 | 2022 | 2023 | |
外国籍従業員数 | 46 | 48 | 48 |
※TOTOグループ(日本)の正社員・契約社員(除く:日本から海外への出向者)
国籍別従業員比率
2021 | 2022 | 2023 | |
日本 | 99.72% | 99.70% | 51.1% |
中国 | 0.15% | 0.16% | 19.9% |
ベトナム | 0% | 0% | 12.7% |
タイ | 0% | 0% | 7.8% |
インド | 0% | 0% | 4.3% |
※TOTOグループ(日本)の正社員・契約社員
※2023年度は、米州・欧州を除く海外を含めたTOTOグループ(正社員・契約社員)で算出
※従業員比率 上位5か国
国籍別管理職比率
2021 | 2022 | 2023 | |
日本 | - | - | 76.2% |
中国 | - | - | 11.5% |
ベトナム | - | - | 2.5% |
タイ | - | - | 1.7% |
インド | - | - | 2.3% |
※2023年度より算出
※米州・欧州を除く海外を含めたTOTOグループ(管理職)で算出
※上位の国籍のみ記載
性的マイノリティへの理解促進
TOTOグループは、基本的人権を尊重し、人種、信条、性のあり方、社会的身分、国籍、障がい、雇用形態、年齢、宗教等による差別を行わないことを「TOTOグループ人財方針」に定めています。
この基本方針のもと、TOTOグループでは、多様な人財が活躍できる職場づくりのために、性的マイノリティへの正しい理解を促進し、無意識の差別や偏見の防止をしています。
その活動の一環として、お客様、TOTOグループの中にもLGBTQ(性的マイノリティ)の当事者がいるという事を正しく理解し、多様な個性の一つであるという意識をもって行動することを継続して発信しています。また、性的マイノリティの社員が抱える不安や悩みに対して、専用の相談窓口の設定や、TOTOグループ(日本)の全社員を対象に、 e ラーニングシステムなどを通じて、継続的に教育・啓発を行っています。
人事制度上の結婚・配偶者の定義を従来の法律婚に加えて「同性パートナーの事実婚」を社内認定し、異性婚と同様の福利厚生制度を適用しています。
このような活動が認められ、2024年度は、一般社団法人「work with Pride」が策定した、職場におけるLGBTQなど性的マイノリティへの取り組みの評価指標「PRIDE指標」で、4年連続「ゴールド」を受賞しました。2019年度にはTOTOの「性的マイノリティの公共トイレに関する調査結果を公表」の取り組みが、受賞企業・団体の中から特に先進的で顕著な活動を評価する「ベストプラクティス」に選定されています。
65歳定年の実現
2022年度より、日本の全てのTOTOグループ社員の定年年齢を現在の60歳から65歳へ段階的に引き上げています。
あわせて、職場をけん引するリーダーの活躍に対して、よりタイムリーに報いるため、管理職社員資格を統合し、過去の評価や経験にとらわれず、現在担う役割と成果に応じた処遇へと見直しを行い、全世代のTOTOグループ社員が安心してイキイキと活躍し続けられる環境整備を進めています。
少子高齢化による労働人口の減少や公的年金の受給開始年齢の引き上げなど、労働を取り巻く環境や意識が大きく変化する中、シニア層の活躍に向けた60歳以降再雇用者の処遇見直しや、若手・女性の登用などを進めてきました。今後、経験豊富で高い専門性をもつシニア世代の活躍が一層重要となるため、安心してながく活躍し続けることができる環境を整えると共に、管理職を中心とする人事制度を見直し全世代が活躍できる職場づくりを加速します。
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