ニュースリリース
2022年1月31日
商品情報/トイレまわり
〜優れた洗浄性能と節水を両立し、水ストレス軽減に貢献〜
衛生陶器は製造工程で約13%も縮む
(変形予測解析技術によるシミュレーション)
大窯
(TOTOサニテクノ小倉工場)
ローラーハース窯
(TOTOサニテクノ滋賀工場)
便器の節水化には、汚れを付きにくく、落としやすくするための表面改質技術も大きく寄与しています。TOTOが1999年に実用化した「セフィオンテクト」は、便器表面をツルツルにし、水となじみやすくする親水性をもたらす技術です。ナノレベルで平滑なため汚れが付きにくく、親水性があるため汚れの下に水がもぐりこみ、汚れを浮かせて落ちやすくなります。また、約1200度の高温で焼き付いているため優れた耐久性があり、耐薬品性も高いため、長期使用にも耐える品質を実現しています。
セフィオンテクト便器の二層構成
フチをなくすためには、水の流し方を根本から変える必要がありました。そこで開発されたのが、「トルネード洗浄」です。1ヵ所または2ヵ所の吐水口から水平方向に勢いよく水を出し、渦を巻くように便器表面を洗浄します。フチ裏をなくすことができるだけでなく、水が便器をグルグルと巡るため、少ない水量で効率的に洗浄することができます。
狙い通りの水流を生み出すためには、吐水口の寸法・形状のバラツキを抑えることが重要です。2002年に実用化した最初のモデルでは樹脂製のノズルを取り付けていましたが、ノズル周辺に汚れが溜まりやすく、清掃もしにくいという課題が明らかになりました。
節水便器の開発にとって、「水の流れの見える化」が極めて重要です。なかでも、「トラップ」と呼ばれるS字に曲がりくねった管状の部分は、外側から水や汚物の流れを見ることができない“ブラックボックス”でしたが、1980年代後半に透明な樹脂管による可視化技術を開発し、節水便器の開発がさらに進化しました。
最新のトルネード洗浄のコンピュータ
シミュレーション便器表面の薄膜流れ
まで精度良く再現できる
そこで、TOTOの商品開発に適応できる高精度流体解析ソフトの自社開発をめざし、2000年より東京工業大学との共同研究を開始。段階的に商品開発にも適応を始め、現在では便器表面の「薄膜流れ」まで精度よく再現できるまでに進化し、節水便器開発に不可欠なツールとなっています。
ニュースリリース全文及び高解像度画像は、以下よりダウンロードしてご覧ください。
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