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「性的マイノリティのトイレ利用に関するアンケート調査」結果公表
外出先トイレでトランスジェンダー※1の感じるストレス
「トイレに入る際の周囲の視線」が最多の31.1%

~「性別に関わりなく利用できる広めトイレ」普及へ85.7%が賛意~

TOTO株式会社(本社:福岡県北九州市、社長:喜多村 円)は、LGBTを含む性的マイノリティのパブリックトイレ※2での行動やニーズを把握するため、株式会社LGBT総合研究所(所在地:東京都港区、社長:森永 貴彦)の協力を得て、「性的マイノリティのトイレ利用に関するアンケート調査」を実施しました。特にトイレで困ることが多いとされるトランスジェンダーを中心に分析しましたので、調査結果をお知らせ致します。TOTOは、お客様視点に立ち、一人でも多くの方が快適に安心して利用できるパブリックトイレの実現をめざしてまいります。

<調査結果の概要>

外出先トイレ利用で、トランスジェンダーの感じるストレスのトップは、「トイレに入る際の視線」(31.1%)でした。他者の視線を気にせず自由に選択できる場合、トランスジェンダーのうちFtM※3・MtF※4は「からだの性に基づくトイレ」を利用したい人も、「性自認に基づくトイレ」を利用したい人もいました。また、トランスジェンダーはシスジェンダー※5に比べて「多機能トイレ」「男女共用トイレ」の利用意向が高いこともわかりました。さらに、TOTOが提案している「性別に関わりなく利用できる広めトイレ」の普及について、トランスジェンダーの85.7%、シスジェンダーの76.0%が賛意を示しました。トイレサインへのレインボーマーク※6の掲示には、性的マイノリティ当事者でも、意見が分かれる結果となりました。

※1:からだの性とは異なる性自認を持つ人 ※2:商業施設、交通施設、オフィス、学校など、住宅以外のあらゆる施設のトイレを、TOTOではパブリックトイレと呼んでいます ※3:FtM(Female to Male)=からだの性は女性だが、性自認は男性の人 ※4:MtF(Male to Female)=からだの性は男性だが、性自認は女性の人 ※5:からだの性と同一の性自認を持つ人 ※6:レインボーマーク=1978年、サンフランシスコでゲイ解放活動のシンボルとして「レインボーフラッグ」が誕生して以来、性的マイノリティの権利の象徴として広がっているもの。正式に合意されたマークは存在していない

【アンケート調査概要】名称:性的マイノリティのトイレ利用に関するアンケート調査 実施時期:2018年9月/調査方法:インターネット調査/調査対象:20歳~59歳までの個人/調査対象エリア:日本全国/回答数:1136名 割付設定	性自認別:シスジェンダー412名(からだの性:男性206名 女性206名) トランスジェンダー412名 (からだの性:男性206名 女性206名) 性的指向別:異性愛(ヘテロセクシャル)104名(からだの性:男性52名 女性52名) 同性愛(ホモセクシャル)104名(からだの性:男性[ゲイ] 52名 女性[レズビアン] 52名) 両性愛(バイセクシャル)104名(からだの性:男性52名 女性52名) 調査協力:株式会社LGBT総合研究所
Q1:外出先トイレ利用について、次に挙げる内容で、あなたはストレスを感じますか?(複数回答)

【トランスジェンダー】・トイレに入る際の周囲の視線 31.1%・トイレに入る際の周囲からの注意や指摘 23.5%・男女別のトイレしかなく、選択に困ること 21.4%
トランスジェンダーは、「トイレに入る際の周囲の視線」(31.1%)にストレスを感じている人が最も多く、続いて「トイレに入る際の周囲からの注意や指摘」(23.5%)、「男女別のトイレしかなく、選択に困ること」(21.4%)の順となりました。
Q2:外出先でのトイレ利用についてお伺いします。
他者の視線を気にせず自由に選べる場合、どのトイレを利用したいと思いますか?(複数回答)

<<学校・オフィス・職場(特定多数が利用するトイレ)>> 【トランスジェンダー】FtM:男女共用トイレ41.5% FtX※7:女性トイレ69.3% MtF:男性トイレ67.1% MtX※8:男女共用トイレ52.3% 【シスジェンダー】女性:女性トイレ96.6% 男性:男性トイレ95.1% <<交通施設・商業施設(不特定多数がつかうトイレ)>> 【トランスジェンダー】FtM:多機能トイレ45.3% FtX:女性トイレ67.3% MtF:男性トイレ61.8% MtX:男女共用トイレ・多機能トイレ54.6% 【シスジェンダー】女性:女性トイレ97.1% 男性:男性トイレ95.6%
トランスジェンダーのうちFtM・MtFは「からだの性に基づくトイレ」を利用したい人も、「性自認に基づくトイレ」を利用したい人もいることがわかりました。また、トランスジェンダーはシスジェンダーに比べて、「多機能トイレ」「男女共用トイレ」の利用傾向が高いこともわかりました。

※7:性自認が男性と女性の中間である、または男性でも女性でもある、または男性でも女性でもない、または定まっていないなど、定型的な男女の性別にあてはまらない人を「Xジェンダー」といいます。FtX=からだの性は女性で、性自認はXジェンダーの人 ※8:MtX=からだの性は男性で、性自認はXジェンダーの人

便器と手洗い場がある個室トイレ
Q3:男女トイレや多機能トイレとは別に、図のような、性別に関わりなく利用できる広めの個室トイレがあった場合、あなたは利用すると思いますか?(単一回答)

【トランスジェンダー】利用意向あり72.1%

【シスジェンダー】利用意向あり53.9%
出典:「性的マイノリティのトイレ利用に関するアンケート調査」 TOTO調べ・LGBT総合研究所協力(2018)
トランスジェンダーの約7割(72.1%)が、「性別に関わりなく利用できる広めの個室トイレ」の利用意向があることがわかりました。シスジェンダーも過半数(53.9%)が利用意向を示しました。
Q4:Q3で「そう思う、ややそう思う」と回答した方にお伺いいたします。
どのような時に利用すると思いますか?(複数回答)

【トランスジェンダー】自身の性や性のあり方を人に知られず利用したいとき47.8% 男女別のトイレが混んでいるとき51.9% 【シスジェンダー】自身の性や性のあり方を人に知られず利用したいとき4.1% 男女別のトイレが混んでいるとき64.9%
出典:「性的マイノリティのトイレ利用に関するアンケート調査」 TOTO調べ・LGBT総合研究所協力(2018)
「男女別のトイレが混んでいるとき」が、トランスジェンダー(51.9%)、シスジェンダー(64.9%)ともに最多に。トランスジェンダーは次いで「自身の性や性のあり方を人に知られずに利用したいとき」(47.8%)となり、シスジェンダーの4.1%に比べて顕著な差が見られました。

便器と手洗い場がある個室トイレ
Q5:図のような、性別に関わりなく利用できる広めの個室トイレが公共トイレとして普及していくことに、あなたは賛成ですか?(単一回答)

【トランスジェンダー】賛意あり85.7%

【シスジェンダー】賛意あり76.0%
出典:「性的マイノリティのトイレ利用に関するアンケート調査」 TOTO調べ・LGBT総合研究所協力(2018)
「性別に関わりなく利用できる広めの個室トイレ」の普及について、トランスジェンダーの85.7%、シスジェンダーの76.0%が「賛成である」「やや賛成である」と賛意を示しました。
Q6:からだの性で割り当てられたトイレの利用に、いつ頃から、違和感を感じていましたか?

中学生までに違和感あり43.1%
小学校高学年(14.3%)および中学生(14.3%)の頃から違和感を感じ始めた人が多いことがわかりました。6歳以下の保育園・幼稚園の頃からの人も7.5%いて、4割強のトランスジェンダーが、中学生の頃までに違和感を感じ始めていることがわかりました。

【虹色・レインボーのサイン】どなたでもご自由にお使いください。
Q7:性別を問わず安心して利用できるトイレとして、虹色・レインボーのサインを掲示することについて、あなたはどのように感じますか?(単一回答)

<<性別認別>>【トランスジェンダー】賛意:60.4% 不賛意:29.1% 【シスジェンダー】賛意:65.8% 不賛意:17.0% <<性的指向別>>【同性愛(ゲイ※9/レズビアン※10)】賛意:53.9% 不賛意:31.7%【両性愛(バイセクシャル※11)】賛意:68.3% 不賛意:24.0%【異性愛(ヘテロセクシャル)】賛意:14.4% 不賛意:61.5%
レインボーマークの掲示には、性的マイノリティ当事者(トランスジェンダー、同性愛、両性愛)の間でも、意見が分かれる結果となりました。さらに、回答した理由について具体的に尋ねたところ、以下のような意見が寄せられました。
■賛成できる・やや賛成できる
・性別に関係なく使えるのでストレスなくトイレを使用できそうだから。(トランスジェンダー・30代)
・虹色のマークの普及を促し、大勢の人に意味を理解してもらえそうだから。(シスジェンダー・50代)
・近年はLGBTに対する世間の理解が深まりつつあるので。(同性愛・50代)
・差別がなくなる1つの行動だから好感。(両性愛・20代)
・トランスジェンダーであってもそうでなくても人として堂々とトイレを使ってほしい。(異性愛・50代)

■あまり賛成できない、賛成できない
・それこそ自分の性について、バレるのではないかと思ってしまう。不安・違和感・差別感がある。(トランスジェンダー・40代)
・男女自由に使える表示さえあれば誰でも使えることがわかるのでLGBTに特別に配慮している表示は必要ない。(シスジェンダー・30代)
・同性愛の当事者の自分としては従来の女性用トイレを使いたいから。(同性愛・30代)
・LGBは関係ないから。レインボーなしの文章のみでいいと思う。(両性愛・30代)
・わざわざ、LGBTを強調する必要はない。逆ににそうでない人が使わなくなり、不自然になる。(異性愛・40代)
※9:ゲイ・男性同性愛者=同性を好きになる男性 ※10:レズビアン・女性同性愛者=同性を好きになる女性 ※11:バイセクシャル・両性愛者=同性を好きになることも、異性を好きになることもある人

調査協力

株式会社LGBT総合研究所
株式会社LGBT総合研究所
国内のLGBT・性的マイノリティに関する専門シンクタンク。博報堂DYグループ。
生活者発想で当事者の感性を価値化し、社会に還元することで多様性社会の実現に取り組む
http://lgbtri.co.jp/aboutus.html

「性的マイノリティのトイレ利用に関するアンケート調査」の全容は、以下よりご覧いただけます https://jp.toto.com/ud/summary/post08/report2018.pdf

<ご参考①> パンフレット『考えよう みんなのパブリックトイレ ~性の多様性に配慮して~』

 パンフレット『考えよう みんなのパブリックトイレ ~性の多様性に配慮して~』
TOTOでは、性的マイノリティも含め一人でも多くの方が使いやすいトイレのあり方を考えるためのパンフレット、『考えよう みんなのパブリックトイレ ~性の多様性に配慮して~』を、2018年6月に発行しました。

性的マイノリティを対象に実施した調査をもとに、パブリックトイレに関する具体的な悩みやニーズを掲載しています。特にトランスジェンダーはトイレに対するストレスが強く、要望として「性別にとらわれずトイレを使いたい」という声とともに、「性的マイノリティ専用のトイレがほしいわけではない」という声があることも判明。車いす使用者や内部障がいがある方などのニーズも踏まえながら、「男女共用の個室トイレ」を新たに設置するなどの提案や、トイレ事例を掲載しています。
※パンフレットは、建材・住宅設備のデジタルカタログサイト「カタらボ」で全ページご覧いただけます。
https://www.catalabo.org/iportal/cv.do?c=49488380000&pg=1&v=CATALABO&d=link

<ご参考②> ウェブサイト「UD Style」

TOTOのユニバーサルデザインへの取組みを紹介するウェブサイト「UD Style」では、ユニバーサルデザインの一環として、性的マイノリティが心地よく使えるパブリックトイレを考察するコラムを4本、掲載しています。そのうち2本は、性的マイノリティの6名の方による座談会を、前編、後編に分けて掲載しています。

多様なセクシュアリティ―LGBT―が心地よく使えるパブリックトイレとは?(2018年7月23日公開) https://jp.toto.com/ud/summary/post08/

さまざまな性―LGBT―の人が気兼ねなく使えるトイレを考える(2017年6月26日公開) https://jp.toto.com/ud/style/plus/47.ht

すべての人が安心して使えるパブリックトイレとは?性的マイノリティ―LGBT―座談会<前編>(2018年2月26日公開) https://jp.toto.com/ud/style/plus/51.htm

すべての人が安心して使えるパブリックトイレとは?性的マイノリティ―LGBT―座談会<後編>(2018年4月9日公開) https://jp.toto.com/ud/style/plus/52.htm

TOTOグローバル環境ビジョン
ニュースリリース全文は、以下よりダウンロードしてご覧ください。
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