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「車いす対応洗面器」「フロースカイ」「ノズルきれい」が
平成30年度九州地方発明表彰で3賞を受賞

-「福岡県知事賞」1件、「発明奨励賞」2件-

TOTO株式会社(本社:福岡県北九州市、社長:喜多村 円)は、「平成30年度九州地方発明表彰」(主催:公益社団法人 発明協会)において介護施設・病院向け『車いす対応洗面器』の意匠(意匠登録第1478355号)で「福岡県知事賞」、尿流量測定が行える医療機器『フロースカイ』に使われている特許(特許第3876924号)で「発明奨励賞」、さらにウォシュレット※1の洗浄ノズルを清潔に保つ『ノズルきれい』に使われている特許(特許第5093762号)で「発明奨励賞」を受賞しました。

これまでTOTOは、九州地方発明表彰において、マーブライトカウンター「ルナクリスタル」の意匠が「特許庁長官奨励賞」を、腰掛便器の「フチなし形状」の特許が「文部科学大臣発明奨励賞」を受賞しており、今回の受賞で累計33回目となります。また、全国発明表彰においては「自動洗浄小便器」の意匠が「発明賞」を受賞する等、過去6回受賞しています。

「車いす対応洗面器」は、車いす使用者と介助者が互いに快適に暮らせるよう、車いす使用者の自立支援と介助者の負担軽減を両立させた洗面器です。双方の視点から使い勝手を検証し、その配慮に徹底してこだわりました。
「フロースカイ」は、いつものようにトイレで排尿するだけで「尿量測定」と「尿流率測定」が行える医療器具です。採尿カップや専用医療機器が不要なため、自然な排尿状態での測定が期待できます。また、採尿カップの洗浄や尿の廃棄作業などの後片付けが不要なので、院内感染の原因のひとつである尿の飛散リスクの低減にも貢献しています。
「ノズルきれい」は、水を電気分解して生成される電解水(次亜塩素酸)を含む洗浄水(以下、きれい除菌水)でノズルを洗浄し、洗浄ノズルを清潔に保つ技術です。「ウォシュレット」使用前後に水でノズルを洗浄する「セルフクリーニング」に加え、トイレ使用後に「きれい除菌水」が、ノズルの内側も外側も自動で洗浄・除菌。使用していないときも定期的に洗浄・除菌することで、ノズルのきれいが長持ちします。当技術は、日本のみならず海外の商品にも搭載しており、グローバルに展開しています。
なお、「フロースカイ」は2018年8月にモデルチェンジを行い、「ノズルきれい」が新たに搭載されました。

TOTOは今後も、世界中のお客様に必要とされる技術と商品の開発に積極的に取り組み、世界の生活文化の向上に貢献してまいります。
※1:「ウォシュレット」はTOTO株式会社の登録商標です

「車いす対応洗面器」の意匠について

「車いす対応洗面器」の意匠は、車いす使用者や介助者の皆さまの声を反映させ、双方の視点から使い勝手を検証することにより「使用者への配慮」と「介助者への配慮」に徹底してこだわりました。

■アプローチ性(近づきやすさ)
ボウル前面の縁を薄く握りやすくし、中央部を凹ませた形状で身体を洗面台に引き寄せやすくしました。また、足元の空間を広くし、安心して車いすで奥までしっかりアプローチができ、水栓に手を届きやすくしました。
■使いやすさ
ボウル前面の肘置き部は腕を置きやすい広さと身体を支えるのに快適な高さを追求しました。
■介助のしやすさ
介助者が水栓に近づきやすいカウンター形状のため、車いすの隣に並んで楽な姿勢で介助ができます。また、左右に平坦で大きなカウンター部を配置することにより、車いす使用者、あるいは介助者の小物を置くスペースを確保しました。
■清掃性
ボウル隅は、丸みを帯びた形にすることで汚れや水はねによる水垢などが溜まりにくくなっています。また、ボウルとカウンターが一体形状のため、一拭きでお手入れができます。

「フロースカイ」の特許技術について

今回受賞した特許技術は、「大便器で尿流量測定を行う」ことです。この技術を搭載した商品「フロースカイ」は、いつものようにトイレで排尿するだけで「尿量測定(病棟における代謝管理用途)」と「尿流率測定(泌尿器科外来における尿水力学的検査用途)」が行える医療機器(届出番号40B1X10001000002)です。採尿カップや専用医療機器が不要なため、トイレにおいて自然な排尿状態での測定が期待できます。また、採尿カップの洗浄や尿の廃棄作業などの後片付けが不要なので、医療関係者の省力化と、院内感染の原因のひとつである尿の飛散リスクの低減にも貢献しています。

■測定方法
いつものようにトイレで排尿するだけで尿流量測定が行えます。また、検査結果をデータ化することも可能です。通常と異なるのは、排尿前後にバーコードをかざす、あるいは測定用リモコンのボタンを押す操作をするだけです。

■測定原理
排尿による水位変化情報を水位(圧力)センサーで感知します。

「ノズルきれい」の特許技術について

「ノズルきれい」で使用する「きれい除菌水」は、ウォシュレット本体に内蔵した「電解槽ユニット」で作られています。電解槽内で行われる電気分解では、電極にスケール(水あか)が付着します。電極の+-を反転させてスケールを除去していましたが、除去したスケールが水と共に流れて電解槽ユニットの下流につまり、洗浄吐水や「きれい除菌水」の流れを妨げるおそれがありました。
今回受賞した特許技術は、新たな流路を設け、意図的にスケールの排出を促して除去できるものです。この技術により、スケールが洗浄吐水や「きれい除菌水」の流れを妨げることなく、洗浄ノズルの清潔を保つことができます。

受賞者

地方発明表彰とは

地方における発明の奨励・育成を図り、科学技術の向上と地域産業の振興に寄与することを目的として、公益社団法人発明協会が大正10年に創設しました。全国を北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州の8地方に分け、各地方において優秀な発明・考案・意匠を完成した人、発明等の実施化に尽力した人、発明等の指導・奨励・育成に貢献した人の功績を称え表彰するものです。

※平成30年度地方発明表彰については、下記URLよりご確認下さい。
公益社団法人 発明協会 地方発明表彰
http://koueki.jiii.or.jp/hyosho/chihatsu/H30/jusho_kyushu/index.html

受賞履歴

ニュースリリース全文は、以下よりダウンロードしてご覧ください。
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