インド北西部では、近年の気候変動の影響から降雨量が極端に減ったため、水不足が深刻化しています。また、多くの井戸で水量が低下したり、外部から混入した土石が堆積するなど、使用できない状態に陥っています。
このため、ICA文化事業協会では、使用できない井戸の再生を図るため、井戸の再採掘と土石の混入を防ぐ防壁の設置を行っています。また、再生した井戸が持続的に使用できるように、住民たちに井戸の維持管理研修を実施し、飲料水不足の解消を目指しています。
・利用できる井戸が近くにあるだけで、安心感や希望が増した。(住民)
・遠隔地への過度な水汲み労働から解放され、身体的・精神的なストレスが軽減した。(住民)
・水が出た時、これで生き延びられると思った。(住民)
・乾季の40度を超える中での1km以上の水汲みから解放されたと思うと、心が楽になった。(井戸使用者)
・井戸が再生され、研修というものに生まれて初めて参加した。今までの人生、一度も学校に行ったことがなく、
 ずっと肉体労働ばかりだったが、研修で初めて自分用のペンを持てて嬉しい。自分の名前が書けるように
 なりたいと思った。研修に参加している他の村の人とも繋がりがもてたこともよかった。(井戸管理研修参加者)
・子供はよくお腹を壊したり、マラリアに感染したりしている。研修では不衛生な環境が子供の腹痛やマラリアに
 つながると知ったため、衛生面に注意して生活していきたいと感じた。(衛生研修参加者)