2022年度の事業所からのCO2総排出量は 26.7万tとなりました。
グローバルでの需要増により生産活動も活発になりましたが、生産性の向上や省エネルギー施策の推進、再生可能エネルギーの拡大を進め、2023年度の目標に向け、CO2削減を進めています。施策によるCO2削減量は2023年度に向けた計画の2年目となり、累積で8.9万tの削減となりました。
2050年カーボンニュートラルで持続可能な社会の実現に向け、事業拡大に伴って増加するCO2排出量以上に、再生可能エネルギーの導入を含めたCO2削減を進め、2023年度のCO2総排出量を25.9万t以下を目指します。
施策による事業所からのCO2排出量削減
事業所からのCO2総排出量の推移
[排出係数]
電力のCO2排出係数:TOTOグループが契約に基づいて購入した電力の排出係数
電力以外のCO2排出係数:環境省 ”温室効果ガス排出量算定・報告マニュアルVer.4.7”
※削減量には6.5ガスを含んではいません。
国内、海外で一体となりCO2排出量削減活動を推進しています。
事業活動で消費する燃料をCO2排出の少ない燃料や電気へと転換を進めています。
南京東陶有限公司(NANJING TOTO CO, LTD.)は、浴槽や洗面などのホーロー製品の製造工程である鋳造工程の溶解設備を、2018年よりキュポラから電気炉に変更しました。
設備で消費するエネルギー源がコークスから電気に転換されたため、エネルギー効率の改善や生産時のCO2排出量削減に大きく寄与しました。
また、この設備変更により、工場周辺地域の大気汚染防止の効果も期待できます。
その他、空調の電化、新設工場における食堂厨房の電化なども進めています。
南京東陶有限公司の溶解設備
CO2排出削減を図るため、建屋断熱の強化(屋根断熱、壁断熱、複層ガラスの採用)、高効率な空調機や全熱交換機の採用、LED照明の採用、エネルギー監視システムの導入などを、国内・海外の工場で進めています。
TOTOファインセラミックス 中津工場 第4棟
クリーンルーム熱源集約
再生可能エネルギーの調達
TOTOグループは、カーボンニュートラルで持続可能な社会の実現に向けた取り組みを加速しています。CO2排出削減には再生可能エネルギーの導入拡大は欠かすことができません。
グローバルの各拠点において、地域特性に応じた更なる再生可能エネルギー電力の調達拡大や、工場への太陽光発電設備の設置などを進め、2040年までに事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指します。2021年3月には、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指す国際的イニシアチブ「RE100」に加盟しました。
再生エネルギー電力100%を達成している主な拠点
・TOTOミュージアム
・サンアクアTOTO
・TOTOサニテクノ小倉工場
・TOTOアクアテクノ小倉工場
・TOTOアクアテクノ大分工場
・TOTOハイリビング甲賀工場
・TOTO USA モロー工場
・中国大陸 全拠点 など
2022年度の再生可能エネルギー電力の導入量は、グローバルで166GWhを超える量となっています。
再生可能エネルギー設備の導入
2022年度までに、日本ではTOTO(株)本社・小倉第一工場、TOTOミュージアム、茅ケ崎工場、滋賀工場、TOTOエムテック(株)に、また、海外では東陶機器(北京)有限公司、TOTOマレーシアに太陽光発電設備を設置しています。
TOTOグループでは国内の製造・物流拠点を対象に社内省エネ診断を実施しています。 グループ共通の評価指標を定め、主に生産設備、施設(空調・照明・インフラ設備)のエネルギー管理状況や法令順守といったプロセス評価、および効率的な生産や活発な省エネ活動といったパフォーマンス評価について、エネルギー管理の専門スタッフが総合的に評価し、基準をクリアした拠点については「TOTOグリーンファクトリー」として認定しています。
TOTOグループでは、各事務所において省エネ活動を推進しています。
月毎の実績管理については、全グループのエネルギー使用量を一元管理している情報収集システムのデータをもとに、各事務所の電力量を「見える化」し、フィードバックすることで各事業所・拠点ごとの省エネ活動を推進しています。
全国のショールームでは共通の活動として、照明器具のこまめなON-OFF、ロールカーテンの活用(日光の手動による遮光調整)、省エネタイプ自販機の使用、エアコンを7月まで稼動せず窓をあけて対応(一部のショールーム)などによる省エネを実践しています。
日本国内のTOTOグループ全体の空調負荷が増大する季節の取り組みとしては、環境省が推進しているイニシアチブ「COOL CHOICE」に賛同し、クールビズとウォームビズを実施し、省エネ活動に取り組んでいます。 これからも全社員の省エネに対する意識の定着を図るとともに、組織的な取り組みを続けていくことで地球温暖化防止につなげてまいります。
社用車においても使用燃料の削減によるCO2排出量の抑制を推進しています。国内グループの社用車を対象としたTOTOオリジナルのエコドライブシステムの構築により、運転者自らが燃費実績を確認し、エコドライブ技術を向上させています。
また、車両導入基準を作成し、走行距離や頻度に応じた最適車両を導入することで、使用燃料の削減を図っています。
新しい工場については、最新・高性能の生産設備を導入して生産性向上を図っています。同時に建屋断熱の強化(屋根断熱、壁断熱、複層ガラスの採用)、生産空調の最適化や全熱交換機の採用、LED照明の採用、エネルギー監視システムの導入などを行い、CO2排出量の少ない環境配慮型の工場となっています。
滋賀工場新西棟については、最新式のファイバー窯・LED照明などの高効率機器の導入や、TOTOのオンリーワン技術である環境建材「ハイドロテクトカラーコート」の外壁塗布などを実施し、「最先端の省エネ技術を導入したモデル工場プロジェクト」として、「平成25年度省エネ大賞」(主催:一般財団法人省エネルギーセンター、後援:経済産業省)の「省エネ事例部門」において、最高賞の「経済産業大臣賞」を受賞しました。
TOTOグループでは、同様の省エネ型工場を日本や海外で展開しています。
2022年5月 TOTOサニテクノ小倉工場での新窯火入れ式の様子
高効率焼成窯
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