
建築現場における廃棄物発生量の削減を目的として、3R(リデュース、リユース、リサイクル)を原則としたTOTO独自の包装設計ガイドラインを策定し、積極的に包装材料の削減に取り組んでいます。2024年度は包装材の材質変更などにより2021年度比1.89%(目標値:1.6%)の削減を達成しました。
Reduce(リデュース)…包装を少なくする
実施例:簡易包装、無包装、セット梱包など
Reuse(リユース)…包装を繰り返し使用する
実施例:通い箱
Recycle(リサイクル)…リサイクルに配慮する
実施例:リサイクル可能な材料の採用、
分別廃棄し易い構造の採用など

「省材料・省工数で高緩衝力を実現した汎用ソフトタッチ段ボール緩衝材」はウォシュレットの包装材に使用する緩衝材です。
段ボールの最も強い部分を 抽出することで省材料を、より簡単な構造にすることで省工数を実現しました。
また緩衝材を波形状にし互い違いで重ねることでしなやかさと強靭さを併せ持つことができます。
※1:「ウォシュレット」はTOTOの登録商標です

海外のウォシュレット普及に伴い荷役※2の機会が増え破損の可能性が大きくなります。
より過酷な輸送環境にも耐えられるような緩衝材を低コストで実現するという課題がありました。
課題を解決するため段ボールの最も強い部分のみを抽出し、
安定して自立するよう段ボールを目方向に4枚重ねることにより
省材料、複雑な組み立てを簡単な組み立てにすることにより省工数を実現しました。
さらに段ボールを複数重ねて硬くなり過ぎないよう先端を波形状にして
互い違いにすることで重なる段ボールを減らし意図的に潰れやすくしました。
それにより初めは柔らかく受け、その後は重なる全ての段ボールで
しっかり緩衝することができるようになりました。
緩衝材を配置する位置、材料違い大きさ違い等により様々な展開が可能な汎用性の高い緩衝材です。
※2:船や貨物から荷物を上げ下ろしすること


◆ノンストップ・エコボックス
小便器の開口部が傾斜しているため、同梱品が滑り落ちて破損や怪我の危険があったが、
接触部分に切り込みを入れることで箱が滑り落ちない設計に変更。
これにより、段ボールの厚みを薄くし、使用量を約80%削減してCO2排出量も大幅に減少した。

|活動の内容

日本パッケージングコンテストTOTO受賞事例(過去5年間の実績掲載)
*1「アジアスターコンテスト」でアジアスター賞も同時受賞したパッケージ
*2「ワールドスターコンテスト」でワールドスター賞も同時受賞したパッケージ
| 年度 | 受賞 | 名称 | 受賞のポイント |
|---|---|---|---|
| 2024 | ジャパンスター賞 公益財団法人日本生産性本部会長賞*1*2 | 省材料・省工数で高緩衝力を実現した汎用ソフトタッチ段ボール緩衝材 | 包装構造 |
| 2024 | 輸送包装部門賞*1 | ノンストップ・エコボックス | 包装構造 |
| 2023 | 包装技術賞 テクニカル包装賞*2 | 衝撃吸収機能を備えた 人造大理石カウンター包装 | 包装構造 |
| 2023 | 包装技術賞 | らくらく施工アシスト付包装 | 包装構造 |
| 2022 | 包装技術賞 パッケージデザイン賞*1*2 | 角度自在変形緩衝材 | 包装構造 |
| 2021 | 包装部門賞 工業包装部門賞*1 | キッチン水栓の省資源/ 省力化を図るワンタッチ包装 | 包装構造 |
| 2021 | 包装技術賞 アクセンシブルデザイン包装賞*1*2 | 付属品を取り忘れない 合理的コンパクト包装 | 包装構造 |
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