TOTOグループは、地球環境行動計画を達成し、法律に基づいて適正処理することで、廃棄物の削減に努めています。
国内全工場、物流拠点、製造グループ会社、販売系グループ会社および海外製造グループ会社では、
限りある資源を有効活用するために、廃棄物「減量化・再資源化」活動を3Rの視点(リデュース・リユース・リサイクル)で積極的に取り組みを進めていきます。
製造事業所の排出物原単位削減率(生産高原単位の削減)
TOTOグループの製造グループ会社、海外製造グループ会社では、事業所から排出される廃棄物について、生産計画に応じた削減活動に取り組んでいます。
製造事業所の排出物原単位削減率
日本国内では、衛生陶器製造工程から排出される汚泥(粘土)を原料に戻して再利用(リユース)する割合を増やす活動および汚泥(粘土)の水量を減らすことにより再使用率を上げる減量化の取り組みを継続して推進しています。あわせて2023年度は歩留まり向上の施策によりさらなる減量化を進めました。海外においても減量化と再資源化の維持・向上についての取り組みを継続しています。
リサイクル率の推移
TOTOグループでは、日本国内製造拠点等の排出量全体の30%を占めている「陶器くず・汚泥」を減量化重点品目として定め、各拠点で減量化に向けた活動を推進しています。その取り組みの一つである「廃棄物減量化会議」は、日本国内の製造拠点が参加し、活動実績の総活と今後の推進計画、課題等の審議、法改正等に関する情報を共有することで、廃棄物削減の成果に繋げています。
直近では、2024年1月に全体会議(ウェブ会議形式)を開催しました。
ゼロエミッションの達成状況
2013年3月にTOTOグループ国内全製造事業場において『ゼロエミッション』を達成しました。
その後、生産の移管などによる拠点数の変動はありますが、現在全20拠点でゼロエミッションを継続中です。
TOTOのゼロエミッション定義
(1994年国連大学が提唱した考え方に基づいています)
達成年月 | 事業場 |
1999年12月 | 滋賀(現滋賀工場・TOTOサニテクノ滋賀工場)・滋賀第二工場(現TOTOハイリビング甲賀工場)・TOTOウォシュレットテクノ(本社) |
2002年3月 | 小倉第一工場(現 小倉第一工場・TOTOサニテクノ小倉工場)・小倉第二工場(現 TOTOアクアテクノ小倉工場)・茅ヶ崎工場・TOTOエンプラ(現 TOTOプラテクノ苅田工場)・サンアクアTOTO |
2002年5月 | 中津第二工場(現 TOTOファインセラミックス中津工場)・大分工場(現 TOTOプラテクノ大分工場)・TOTOサニテクノ中津工場 |
2002年12月 | TOTOサニテクノ愛知工場 |
2003年1月 | TOTOバスクリエイト佐倉工場 |
2003年4月 | TOTOハイリビング茂原工場 |
2004年1月 | TOTOプラテック豊前工場・勝浦工場・奈良工場(現 TOTOプラテクノ豊前工場・勝浦工場・奈良工場) |
2004年7月 | TOTOウォシュレットテクノ茨城工場 |
2004年12月 | TOTOウォシュレットテクノ土岐工場 |
2009年3月 | TOTOマテリア土岐工場 |
2013年3月 | TOTOバスクリエイト赤穂工場 |
衛生陶器屑(衛陶セルベン)の再利用用途開発状況について
道路・歩道用舗装骨材として各地で適用頂いております。
大分市自転車専用道路、滋賀県各市道路/児童用舗装道路、北九州市門司区において従来のバージン骨材に変わり衛生陶器工場廃棄品を使用した樹脂舗装工法での施工に視認性向上・雨天時等の転倒防止を目的として活用頂いております。(大分市、北九州市は原鉱業株式会社様、滋賀県では株式会社サンエー様よりリサイクル認証品として各工事業者様に提供頂いております)
大分市自転車専用道
施工現場
滋賀県甲賀市甲南耕心地区道路
施工前現場
施工後現場
滋賀県甲賀市 水口スポーツの森 駐輪場
施工前現場
施工後現場
滋賀県野洲市小篠原地区 児童用舗装道
施工前現場
施工後現場
施工後現場
福岡県北九州市門司区下二十町地区道路
福岡県北九州市門司区東門司地区児童用舗装道路
明色舗装用骨材として福岡県北九州市若戸トンネルにおいて従来品に置き換えて適用されております。
国土交通省直轄事業北九州市若戸トンネル進入時の安全性向上を目的とした明色舗装用骨材として白さと硬さという機能を活かした衛陶セルベンが採用され、通行供与されております。
現在別の案件においても使用が検討されております。
施工前現場
施工後現場
施工状態拡大写真
遮熱塗装材料用骨材として建材用塗装としての活用が開始されました。
屋根および建築建屋塗装用骨材として特定の条件下において温度低減効果などが得られるという検証が出来た事を受け、工場用屋根、工場用通路、学校用体育館、プール歩道等での検討を頂いております。ヒートアイランド防止用原料として活用いただけるようにさらなる事例創出と検証を推進して参ります。
塗装前の状態(工場屋根)
塗装作業
塗装後の状態(屋根)
塗装完了(拡大)
TOTOは、「廃棄物の処理および清掃に関する法律(廃棄物処理法)」の特例制度である広域認定制度(*1)に基づき、建築現場から排出される梱包材や施工端材(*2)などを回収してリサイクルを行っています。回収物を効果的にリサイクルすることで、環境負荷低減を推進し循環型社会の形成に努めていきます。
*1 「広域認定制度」
産業廃棄物の運搬・処分は、都道府県または政令市ごとの許可が必要ですが、広域認定制度の認定を取得した事業者はこのような許可が不要となる制度です。 商品の性状を熟知した製造、加工、販売等の事業を行う者が広域的に回収・処理を行うことにより、 高度なリサイクル処理や廃棄物の減量が行える場合に、環境省より許可を得ることができます。
*2 「施工端材」
TOTO商品を施工する際に発生する商品の端材などです。
ユニットバスルーム、トイレシステム(ライニングユニット)の梱包材、施工端材
全国(離島や条件によって回収できない場合があります)
※回収料金は回収対象物や条件によって異なります。
回収・処理のフロー
適正な廃棄物処理の運用推進
TOTOグループでは、全ての生産拠点と日本の非生産拠点を対象として、廃棄物処理に関する法令遵守を確認しています。生産拠点では、ISO14001の枠組みで内部監査を行い、環境マネジメントのレベルを継続的に向上しています。日本の非生産拠点では、環境管理部門の統括による内部監査および適正な運用の推進に向けた取り組みによって遵法を維持しています。
海外での事業拡大を進める中で、廃棄物「減量化・再資源化」への取り組みは海外のさまざまな事情にも的確に対応していかなくてはなりません。
海外製造グループ会社での産業廃棄物削減を確実に進めるために、廃棄物の種類、その国の法律、種類ごとの排出量、処理金額、再資源化率の調査を継続実施しています。
その中で2011年度より、再資源化率を向上させる活動として「陶器くず、汚泥、鉱さい」を重点品目として捉え、日本国内での再資源化事例および他拠点の再資源化状況を参考にしながら、再資源化率の向上を図るとともに将来的にゼロエミッションを目指しております。
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