活動地域:インド
認定NPO法人 ICA文化事業協会
住民が参加する地域開発と持続的な発展
住民が参加する地域開発と持続的な発展
ICA文化事業協会は、世界35カ国の連合からなるICAインターナショナルの会員として、草の根レベルの住民が積極的に地域開発に参加することが、持続可能な発展に繋がるという信念に基づき、住民参加型のプログラムを実施しています。
インドやネパール、ケニアなど現地のNGO・NPOと連携し、地域センターの建設、アグロフォーレストリー事業(植林、農業、酪農の循環型農業)、リーダーシップ研修、災害復興活動、日本の専門家派遣と技術指導、地域開発研修など、多岐にわたる活動を行っています。
インド干ばつ地域での飲料水確保のための井戸再生事業
インド北西部では、近年の気候変動の影響から降雨量が極端に減ったため、水不足が深刻化しています。また、多くの井戸で水量が低下したり、外部から混入した土石が堆積するなど、使用できない状態に陥っています。
このため、ICA文化事業協会では、使用できない井戸の再生を図るため、井戸の再採掘と土石の混入を防ぐ防壁の設置を行っています。また、再生した井戸が持続的に使用できるように、住民たちに井戸の維持管理研修を実施し、飲料水不足の解消を目指しています。

・利用できる井戸が近くにあるだけで、安心感や希望が増した。(住民)
・遠隔地への過度な水汲み労働から解放され、身体的・精神的なストレスが軽減した。(住民)
・水が出た時、これで生き延びられると思った。(住民)
・乾季の40度を超える中での1km以上の水汲みから解放されたと思うと、心が楽になった。(井戸使用者)
・井戸が再生され、研修というものに生まれて初めて参加した。今までの人生、一度も学校に行ったことがなく、
 ずっと肉体労働ばかりだったが、研修で初めて自分用のペンを持てて嬉しい。自分の名前が書けるように
 なりたいと思った。研修に参加している他の村の人とも繋がりがもてたこともよかった。(井戸管理研修参加者)
・子供はよくお腹を壊したり、マラリアに感染したりしている。研修では不衛生な環境が子供の腹痛やマラリアに
 つながると知ったため、衛生面に注意して生活していきたいと感じた。(衛生研修参加者)
団体のなりたち
ICA文化事業協会の母体となるICAインターナショナルは、1950年代より任意団体として米国で活動を開始し、1972年に設立しました。現在、カナダに本部を移し、各国の団体メンバーと協力し、住民主体の地域開発、復興や貧困削減等の支援活動を実施しています。
日本での活動は、1977年北海道夕張市における炭鉱閉鎖後の再開発プロジェクトを依頼されたことから始まり、1980年代には国際協力事業も手がけ、2001年NPO法人に認定されました。設立以来、途上国の少数民族が多く住む地域の開発支援事業、女性や子供への支援事業を中心に取り組んでいるほか、東日本大震災の復興支援活動も行っています。

井戸の再生工事
完成した井戸の使用状況の確認
衛生研修

Share

CLOSE