考えよう!
みんなのパブリックトイレ
男女共用トイレについて
パブリックトイレは男女別に分かれていることが一般的ですが、
男女別トイレに入りづらさを感じる人も。
実は今、性別を問わない男女共用のトイレが求められています。
異性による介助が必要な方や、性的マイノリティのトランスジェンダーの中には、男性用・女性用に分かれたトイレに『心理的な入りにくさ』を感じている方がいらっしゃいます。かといって、介助者と一緒に使うこともできるよう男女共用であることの多い車いす使用者トイレは、車いす使用者など特定の方用のトイレという印象が強く、利用をためらうという意見も。
車いす使用者トイレを利用することがありますか?
異性介助、同性介助ともに約7割が車いす使用者トイレを利用することがあると回答。
車いす使用者トイレを利用すると回答した人に伺いました。車いす使用者トイレを利用する際、”気兼ねやためらい”を感じますか?
全体では車いす使用者トイレの利用に37.4%が気兼ねを感じている。
出典:「介助・同伴が必要な高齢者の公共トイレ利用調査」TOTO調べ(2024)
配慮ポイント その1
車いす使用者トイレとは別に
男女共用の個室トイレを
気兼ねなく利用できるよう、これからのパブリックトイレには、
男女トイレや車いす使用者トイレとは別に、
男女共用個室トイレを設けるなど、新たな視点が求められています。
男女共用個室トイレの設置により利用者が状況に応じて
気兼ねなく選べるようになり、使いやすさにつながります。
配慮ポイント その2
多様な利用者が使いやすい広さを
広めのスペースを確保すれば、介助や見守りが必要な方など、
トランスジェンダーに限らず多様な方々の安心にもつながります。
広さや設備は利用者によってさまざまなパターンが考えられます。
〜プラン例〜
介助・見守りが必要な発達障がい者や高齢者の同伴者も一緒に入れる広めのスペースを確保。
フィッティングボードも設置し着替えにも配慮したプラン。
プランA に加え、ベビーカーでの入室が可能で、乳幼児連れに配慮した器具を設置したプラン。
配慮ポイント その3
みんなが安心・快適に
使える設備を
一般的なトイレブースでは設置スペースの確保が難しい設備も、
男女共用個室トイレなら
その広さを生かして設置することができます。
より多くの方が使いやすく、個室内で用足しから手洗いまでの
行為が完結できるように配慮します。
男女共用トイレのニーズ
高齢者の介助者の
お困りごと
高齢のご親族を介助・見守りをする人で、外出先のトイレで困ることがあると回答した人に聞きました。高齢のご親族と一緒に外出し、公共トイレを利用するときに困ることは何ですか?(上位5位を抽出)
出典:「介助・同伴が必要な高齢者の公共トイレ利用調査」TOTO調べ(2024)
高齢のご親族を介助・見守りをする人に聞きました。男性/女性トイレや車いす使用者トイレとは別に、性別に関わりなく利用できる個室トイレがあるとしたら、あなたは利用したいと思いますか?
発達障がい者の保護者の
お困りごと
発達障がい者の保護者に聞きました。お子様と一緒に利用できるトイレがなくて困ることはありますか?
障がいがあるように見えないのと、だんだんと大きくなってきたこともあり、トイレの付き添いで同じトイレに入る際、人の目が気になってきた。(お子様6歳)
一緒にトイレの個室に入れないと、外で待ってもらわなければならず、一刻も早く出ないとどこかへ行ってしまうのではと不安になる。(お子様7歳)
見守りがないと居なくなるので、保護者はトイレができない。(お子様13歳)
誰でも利用しやすい同伴用トイレが増えるとありがたい。(お子様15歳)
出典:「発達障がい者の公共トイレ利用に関するアンケート調査」TOTO調べ(2019)
男女トイレや多機能トイレとは別に、性別に関わりなく利用できる個室トイレがあるとしたら、利用したいと思いますか?
出典:「発達障がい者の公共トイレ利用に関するアンケート調査」TOTO調べ(2019)
乳幼児連れのお困りごと
4〜7歳の子どもをもつ保護者に聞きました。お子様が、お子様自身の性別とは異なるトイレに入ることがありますか?
お子様が、お子様自身の性別とは異なるトイレに入ることに抵抗を感じますか?
出典:「親子の公共トイレ利用に関するアンケート調査」TOTO調べ(2018)
0~7歳の子どもを持つ保護者に聞きました。「親子で入れるトイレ」があるとしたら、①男女トイレの外側②男女トイレの内側どちらにある方が利用しやすいですか?(お子様とあなたの二人の場合)
出典:「親子の公共トイレ利用に関するアンケート調査」TOTO調べ(2018)
トランスジェンダーの
お困りごと
トランスジェンダーに聞きました。外出先のトイレ利用について、次にあげる内容で、ストレスを感じますか?(上位10位を抽出)
出典:「性的マイノリティのトイレ利用に関するアンケート調査」TOTO調べ・LGBT総合研究所協力(2018)
性別に関わりなく利用できる広めの個室トイレがあった場合、利用すると思いますか?
※シスジェンダー:生まれたときに割り当てられた性別と一致する性自認を持つ人
性別に関わりなく利用できる広めの個室トイレがあれば利用すると思う理由はなんですか?
男女共用トイレが
あることでの
使いやすさの広がり
視覚障がい者にとっての男女共用トイレの使いやすさ
視覚から得る情報が少ないためパブリックトイレを利用する際に戸惑うことがあります。便座が下りているかやトイレットペーパーや洗浄ボタンはどこか手探りで探していたり、男性トイレと女性トイレの区別が難しい、列ができていることにも気が付けないなどの困りごとをを抱えています。
視覚障がい者の中でも日常的な外出の際に同伴者と一緒のことが多い人の場合、同伴者や周囲の人の協力を得やすいという観点から、約6割が男女共用トイレを利用したいと回答しています。
男女共用トイレが広がることは視覚障がい者の方の使いやすさにもつながります。
視覚障がい者に聞きました。日常的な外出の支援状況を教えてください。
視覚障がい者に聞きました。男性用トイレ・女性用トイレや多機能トイレとは別に、性別に関わりなく利用できる個室トイレがあった場合に、利用したいと思いますか?
「そう思う」「ややそう思う」と回答した人に聞きました。利用したいと思う理由をお聞かせください。
出典:「外出先のトイレ利用に関する調査(視覚障がい者)」TOTO調べ(2019)