特集2/レポート

自然素材と自力建設 プラノB ホームページへ

 私たちプラノBは、3人の建築家がパートタイムで参加する小さな設計事務所である。2002年に事務所を開設する前、アドベ(adobe:日干し煉瓦壁)を学習するためにアメリカに短期間滞在した。土で構築物をつくるには、アドベが最も有名な技法で、ほかの知られた技法として、ラメッド・アース(版築壁)、コブ(荒壁)、ワトル・アンド・ダブ(荒打ち漆喰壁)がある。ワトル・アンド・ダブをはじめとする土壁は、日本でも古くから伝えられてきた技法である。
 土壁はもともとは世界各地に見られ、とくにアフリカ、アジア、南米で一般的な工法であったが、現代ではドイツ、ニュージーランド、アメリカといった国で盛んに行われるようになっている。その流れは1973年の第一次石油ショックに関連した環境問題に端を発し、70年代に発展した。当初は石油の不足が深刻な問題とされたが、やがて化石燃料がいずれ尽きること、それ以上に化石燃料の大量消費の影響が問題とされるようになった。影響とは、オゾン層の破壊と地球温暖化である。

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