会社化した1期と比べ、今年度の14期(見込み)の売り上げはおよそ50倍。その勢いは、100年に一度といわれる不況のなかでも変わらない。「こういう時期だからこそ、優秀な人が来てくれる」と積極的に人材を募集し、直近の目標として、従来からの建て売り住宅150棟のほかに、注文住宅100棟の受注を掲げる。
 こうした事業展開を見て感じるのは、なによりもそのスピード感である。それを支えているのは、面倒見のよさと人を引き付けるカリスマ性、そして明確な目標を掲げて突っ走る姿勢だろう。その勢いの渦に人々を巻き込み、目標を実現させていくなかで信用を勝ち得ていく。不況の最中にも踏ん張ることができたのは、周囲の人々が、会社の、いや米山さん自身のさらなる伸び代を認めているからにちがいない。
「社員はもちろん、まわりの関係者からもお客さんからも愛される会社にしたい。そのために行列のできる工務店をつくりたい」と言う。自社設計にこだわらず、設計事務所からの施工依頼や店舗のリフォームなどにも目を輝かせるのは、自分たちが取り込める新しい発見を貪欲に求めているからだ。
 起業から20年。だがまだ41歳。米山さんの疾風のごときチャレンジは、まだまだこれからが本番である。

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