現場で築き上げた信用とネットワーク

 米山さんがタツミプランニングの前身、タツミ企画を創業したのは1991年。当初はユニットバスやシステムキッチンの取り付け作業を請け負う会社で、米山さん自ら現場に出向き工事にあたっていたそうだ。当時21歳。「地元の友人にも声をかけて」仕事をこなしたというから、みんなから慕われるまとめ役的な存在だったのだろう。やがてサイディングを中心とした外装工事も手がけるようになり、少しずつ会社の規模も拡大していく。およそ10年で有限会社、株式会社と組織変更していくのだが、それは、「おそらく神奈川県下でナンバーワンではないか」という規模の外装工事を受注するまでの成長過程でもあった。
「6~7年前に、1棟まるごとやってみないか、という話をいただいたのがきっかけ」で戸建て住宅を一括で扱うようになる。最初の1年は、「まわりから教わりながら」建ててみた。そこで手ごたえを得て本格参入するわけだが、驚くのは「来年は100棟やろう」という社長の思いと目標設定の高さ。そして「それが、できたんですよ」という自信と実績がすごい。営業活動から現場の調整、人の確保と、いくら目標とはいえ、現実には容易には進んでいかない事柄ばかりである。それを、「現場で培った人脈と信頼関係が、これを可能にしたんです」。米山さんはこともなげに語るが、そこに至るまでにタツミプランニングがどれだけ厚い信用を築いたかがうかがえる。

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