銀座と並び高級ブランドの旗艦店が軒を連ねる、東京・表参道の路地にある多目的スペース、神宮前スタジオA-galleryにお伺いして、レストルームのリフォームについて感想をお聞きしました。
神宮前スタジオA-galleryは、情報感度の高い大人の街、表参道の表通りより路地に入って数分の場所にあります。通りから一歩入ると閑静な住宅地で、「ちょっとした住まいの雰囲気が残るこの空間を、イベントに使っていただいたり、サロン的なスペースになればいいなと思い、オープンしました」とオーナーの西山栄子様は語ります。レストルームのリフォームではどんな点にポイントを置かれたのでしょうか?
神宮前スタジオA-galleryは、築45年の2階建て民家をリノベーションした空間です。
「何よりおもてなしの空間として、訪問される方の居心地の良さを優先させました」と西山様。
建物自体の内装は白で統一されているので、レストルーム内側はインパクトの強い色にしました。「こちらの色の使い方は私では思いつかない色ですね。ファッション関係のお仕事をされているオーナー様ならではの発想です」と語るのは設計を担当された三井氏。
西山様も「レストルームって、ニュートラルな存在じゃないですか。ここではあえてポジティブに見せると言いますか、すごく元気があってエネルギッシュなイメージにすることで、扉を開けたとき、思いがけない衝撃に出会う感じにしたかったんです。TOTOさんの製品はシンプルで、色のコーディネートがしやすかったです」と語ってくれました。
オーナーの西山栄子様(右)と
設計を担当された三井嶺建築設計事務所の三井氏(左)
色彩計画はうまくいったレストルームですが、問題は昭和に造作された、既存の空間にうまく収まるかでした。広さは0.75坪。仕上げのタイルの厚みがあるので、その分さらに狭くなっています。横幅70cmの中に収まる便器となると、コンパクトのものしか選択肢はありませんでした。最初は家庭用の便器を考えていましたが、それではタンクの能力や洗浄のスピードにやや難があります。
この問題をクリアしてくれたのがTOTOさんでした。設計の際にパブリックコンパクト便器と、家庭用のもっとも小さな便器のサイズを比べてみたところ、5mmくらいのわずかな差である事が分かりました。これならいけるということで、パブリックコンパクト便器を採用することにしました。実際、施工してみると、きっちり収まったという感じですね。タンク式大便器と同等の給水口径(15A)なので、施工の手間もかからなかったようです。
今回採用された便器はタンク内で瞬間的に水量を増量させるフラッシュタンク式です。そのため15Aの細い貯水管ならば通常1分間程度かかるタンク内の貯水が、約20秒で連続洗浄できます。
「確かに排水の際の音が短い気がします。次の人が扉を開けるときには、もう給水が終わっている感じです。流した後の排水音も小さいのではないでしょうか。節水も期待できそうですね」と三井氏。
「オープニングは300人くらいの方に来ていただきました。ですから、時間帯によっては混雑したクラブのような状態でしたね。でもレストルームに関する苦情はまったくありませんでした。そこは、やはりTOTOさんの新しい技術力により支えられていると思います。今回のようにレストルームの条件が決められた中では機器そのものの果たす役割って大きいですね」と語る、TOTOの製品を選んで大満足の西山様でした。
レストルーム1階の内装は鮮やかなグラデーションストライプの山吹色に、2階は緋色に仕上げました。レストルームの扉を含め、多目的スペースは白で統一されているので、扉を開けたときのインパクトは強烈です。
設置施設 | 神宮前スタジオA-gallery(築45年・リノベーション) |
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関係者 | 西山栄子(ファッションコーディネーター・ジャーナリスト) 三井 嶺(三井嶺建築設計事務所) |
オープン日 | 2016年4月下旬 |
使用機器 | |
大便器(1F) | パブリックコンパクト便器・フラッシュタンク式 品番:CFS497BMC #NW1 ウォシュレット PS2A 品番:TCF5533AU #NW1 |
大便器(2F) | 1Fにモニター設置したものと同じ商品をご購入いただきました |