愛知県名古屋市南区にある柴田整形外科医院様にお伺いして、トイレのリフォームの感想をお聞きしました。
昭和45年の開院以来、地元で多くの患者様を診察してこられました。かつては入院患者の受け入れも行ってきましたが、近年は外来中心に医療を実施されています。患者様の多くは60代~70代とシニア層が多いとのこと。リフォームではどんな点にポイントを置かれたのでしょうか?
柴田医院は開院以来45年間、特に大きな改修はされていませんでした。ところが、水道管の劣化に伴う赤水問題が発生。この機会に配管とトイレの改修を実施されました。
「昔からトイレはTOTOと言われています。特に公共性のある施設ではTOTOが一番というのがこの業界の常識ですからね。迷うことなくおすすめしました」と施工を担当された(有)大駒の榊原氏。他の病院の施工例なども決め手になりました。
ただ、問題は間仕切りです。元々、男女共有のトイレルームに小便器3台と個室(大便器)という構造でした。そのために患者様がお互いに気を使いながら使用されるという悩みがありました。
しかし、「通院される患者様の層が高齢化していることもあって、手すりを付けたいし、介助する人が入れるようにしたい」という院長の希望で、男女共用のままで大便器側のドアはつけないことにしました。小便器はセンサー内臓型をチョイス。
「鉄筋コンクリート造なので構造自体を変えるのは困難な現場でしたが、トイレ自体がコンパクト設計なので少し手を加えるだけでうまく収まりました」と榊原氏。小便器は低い窓の下に収まり、しかも掃除がしやすいように床から離すこともできました。
院長の柴田様(右)と
施工を担当された(有)大駒の榊原氏(左)
多くの人が利用するトイレは、どうしても汚れが目立ちます。リフォーム前の床はタイル張りだったため、スタッフの方は毎日水を流してブラッシングされていたのだとか。今回のリフォームで床は塩化ビニール製に張り替え、ドアは汚れが目立たないように濃茶色の素材を使用。
「床はモップをかけるだけでいいので楽になりました。それに、小便器の形がすっきりしていて立ちやすいからでしょうか。尿の飛び散りがなく、いつもきれいに使っていただいています。床から浮いているので、便器の下も掃除しやすいのもうれしいですね」とスタッフの方はおっしゃいます。
「尿の臭いが気にならなくなりました。大便器も汚れがつきにくいタイプなので、『トイレ、汚れていないかな?』という心配がありません」と大満足のご様子。患者様からも「きれいになったね」とお声がかかるそうです。
大便器のリモコンは最新型の「エコリモコン」を採用。「ボタンを押すだけで発電するから、壁裏の配線工事や乾電池の交換が不要なんですよ。だから、先に便器や手すりをつけてからリモコンの設置位置を決めました。実際に便座に座って、使いやすい高さに設置できました。」と榊原さん。
院長も「ボタンが大きくてわかりやすいですね。これならご高齢の患者様でもよくわかります。手すりを最優先にしたかったので、設置場所が自由に決められるのはよかったです。それに自動で発電するって知らなかったですけど、エコでいいですね!」と喜んでおられました。
節水タイプのトイレなので、今後は水道代が減ったことも実感できそうと期待されています。
大きなボタンがわかりやすいエコリモコン。
あえて「流す」ボタンを離して配置したことで、高齢の利用者でも迷わず押せると好評です。
[小便器]センサー内で自動洗浄が可能。尿石を抑える働きもあるのでアンモニア臭が気になりません。
従来の窓下にすっきりと収まったため、上に荷物置きスペースができました。
[大便器] 大便器のある個室はドアを付けず介助者が入りやすいようにしました。
[手洗いカウンター] ボウル一体型のMV45は掃除がしやすいとスタッフさん。サッと拭くだけでOKです。
昭和45年以来、整形外科医院として地域医療に貢献してきました。
設置施設 | 整形外科医院(築45年・トイレのリフォームは今回が初めて) |
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スタッフ | 院長・副院長・スタッフ5名 |
患者層 | 60代~70代が中心。1日の来院者数 約60~70名 |
使用機器 | |
小便器 | UFS90 |
大便器 | CES957M |
手洗いカウンター | MV45 |