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自然資本への取り組み

考え方

私たちのいのちや暮らしは、多様な側面で自然資本がもたらす恵みによって支えられています。将来にわたり、私たちが自然資本の恵みを享受していくためには、社会を構成する私たちが連携して自然資本を守り、持続可能な利用をしていかなければなりません。事業者も社会の一員として、重要な役割を担っていくことが期待されます。

TOTOグループは世界共通の課題である環境問題を事業を通し解決する課題として位置づけ、「持続可能な社会」づくりに貢献することを目的に、「地球環境方針」を定めています。方針に沿った事業活動を行うことにより、自然資本の保全と持続可能な利用、並びに、絶滅危惧種の絶滅につながるような活動を行わないように努めています。


【地球環境方針】より抜粋


4.生物多様性の保全と持続可能な利用に取り組みます。


 ・事業活動が自然環境に与える負の影響を最小化し、生物多様性の保全に取り組みます。

 ・原料産地の環境や生物多様性に与える影響に配慮した持続可能な原材料の調達を行います。

 ・ステークホルダーと連携・協力し、生物多様性を育む社会づくりに貢献します。

環境マネジメント


TOTOグループでは、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)が提言する「LEAPアプローチ」に基づき、自然資本への依存と影響の評価を行いました。その結果、衛生陶器の生産における水資源への依存と衛生陶器の土石原料への依存、および土石原料調達における陸域生態系への影響に、事業と自然資本との強い関係性があることを特定しました。水資源と土石原料調達を中心に、TOTOにおける自然資本への対応を行っています。

TOTO事業と自然資本との関係性評価の詳細は、以下のページにて開示しています。

TOTO事業と自然資本との関係性評価

水資源への取り組み

商品ライフサイクル全体で水使用量を削減

TOTOグループでは、水資源を守るため、商品ライフサイクル全体で水使用量の削減・水の保全活動に取り組んでいます。TOTOの多くの商品は使用期間が約20年と長く、ライフサイクル全体で見ると、商品使用時が水使用量全体の9割以上を占めています。その削減に積極的に取り組むことで、毎日の快適な生活と、水資源の持続可能性の両立を目指しています。また、生産工程で使用する水を再生・再利用するなど、生産拠点での水資源保全の取り組みも推進しています。


事業所における取り組み

TOTOグループでは、各生産拠点における地域ごとの水ストレスを特定し、地域社会・事業へのリスクを分析するとともに、ものづくりにおける水消費の削減を計画的に実施しています。


水リスクへの対応

TOTOグループでは、持続可能な事業活動を見据え、水に関するリスク評価を実施しています。洪水や水質汚染などのリスク評価も実施し、中でも水ストレス(水の需給に関するひっ迫の程度)については、事業継続への影響が高いと考え詳細状況の把握を行っています。

特に、生産工程では多くの水を使用するため、生産拠点の各々の地域における水ストレス状況を把握し、より効果的な対応につなげています。評価方法はGRI (Global Reporting Initiative)に準拠し、世界資源研究所(World Resources Institute)が開発したAqueductおよび世界自然保護基金(WWF)によるWater Risk Filterを用いて、各生産拠点の地域ごとにWater StressとWater Depletion等の評価を行い、水ストレス下にある生産拠点の地域を特定しています。

水ストレスが極めて高い(Extremely High)と評価された地域に生産拠点を有しているのは、メキシコ、中国大陸、インド、タイの4か国・6拠点です。

また、水リスクへの対応として、各拠点ごとに評価を行い、水害の影響を受けにくい地域を選定のうえで、非常時を想定した設計基準に基づき生産工場を建設。操業においては、非常用設備を設置するほか、想定訓練等を行っており、今後も継続的に対策を進めていきます。

TOTOの生産拠点と水ストレスの関連性を示す図。水ストレスが極めて高い地域に生産拠点がある4か国6拠点を示す世界地図と、水ストレス別の取水量の割合を示す円グラフ。

水使用量削減の取り組み

世界規模の気候変動の影響や急激な人口増加による水需要の拡大により、水資源の不足や枯渇が様々な地域で重大化しており、事業活動で消費する水資源への影響が懸念されています。 2024年度のTOTOグループでの水使用量は減少し、売上高原単位も改善しています。 TOTOグループでは、水資源の保全や有効活用が重要であると考え、継続的な水使用量削減に向けた目標を設定しグループ全体で節水活動や再生利用水の使用拡大などの施策を戦略的に推進しています 。例えば、衛生陶器製造においては、各拠点での節水、水の再利用などの「用水改善事例」を毎年取りまとめ、社員間で共有しています。節水の手段だけでなく、取り組みのポイントを展開することにより、社員の節水に関する知識と意識の向上に努めています。

全ての拠点において節水型の器具を導入し、生産工程において節水に努め、水使用量の削減を推進。さらに効率的な水使用のため、衛生陶器の生産工場では、生産排水を敷地内の排水処理施設で再生処理し、生産工程やトイレでの洗浄水として再利用しています。(本社・小倉第一工場・TOTO India Industries Pvt. Ltd.・TOTO (Thailand) Co., Ltd.・TOTO Mexico,S.A.de.C.V.)

また、水栓金具の生産工場では、めっき工程における排水を再生処理する「水循環システム」を導入しています。(TOTOアクアテクノ小倉工場 ・東陶(大連)有限公司 )

各生産拠点では、今後も引き続き水のリサイクル利用を拡大していきます。

TOTO本社・小倉第一工場にあるRO水処理装置の外観小倉第一工場:RO水処理装置

TOTO (Thailand) Co., Ltd.に導入されている自動逆洗式ディスクフィルター装置TOTO (Thailand) Co., Ltd.:自動逆洗式ディスクフィルター装置

TOTO India Industries Pvt. Ltd.に導入されているRO水処理装置東陶(遼寧)有限公司.:RO水処理装置

TOTO India Industries Pvt. Ltd.に導入されている砂ろ過装置TOTO India Industries Pvt. Ltd.:砂ろ過装置

TOTOアクアテクノ小倉工場に設置されている水循環システムTOTOアクアテクノ小倉工場:水循環システム

東陶(大連)有限公司に設置されている水循環システム東陶(大連)有限公司:水循環システム

めっき工程における水循環システムの概要図。水洗排水や廃液を浄化し、めっき工程に再利用する仕組みと、残った廃液を下水やセメント原料として再利用するプロセスを示す。めっき工程・水循環システムの概要


取水量などの水に関する実績値・目標値は以下のページにて開示しています。

地球環境行動計画
サステナビリティデータ一覧


排水管理について

TOTOグループでは、環境マネジメントシステムの推進により、汚染の未然防止に努め、法規制遵守はもとより自主管理基準値を定めて、環境負荷の低減と汚染の未然防止に努めています。また、排水による汚染を防ぐために、拠点内で再処理を行った上で、再生水として利用したり、外部に排水が流出しないよう監視システムや遮断システムなどを導入するなど、排水管理を徹底しています。

環境法令違反の件数については、「汚染防止」で開示しています。

汚染防止
製造事業所における法規制項目データ

商品における取り組み

商品の節水性能向上と普及促進による貢献
TOTOグループでは、グローバルに節水商品を展開することにより、商品使用時の水消費量を削減し、その地域の水資源を保全する取り組みを推進しています。2005年当時の商品を普及し続けた場合と比べた削減効果を「商品使用時の水削減貢献量」とし、目標を設定し、進捗状況を管理しています。節水性能の高い商品をより多くのお客様に使用いただくことで、水削減貢献量が拡大することから、節水性能の向上や節水商品の更なる普及促進などの取り組みにより、「商品使用時の水削減貢献量」の目標達成を目指しています。

2025年度には9.0億㎥を削減。WILL2030 STAGE2の目標として、2026年度には9.5億㎥の削減を目指しています。

商品使用時水削減貢献量の推移
商品使用時水削減貢献量の推移を示すグラフ。2005年を基準として、2024年度の実績は9.3億立方メートル、2026年度の目標は11.4億立方メートルの削減貢献。

※ 削減貢献量についてはこちら、主要商品の算定条件はこちらをご参照ください。

大便器の洗浄水量別 出荷率の推移(日本・海外)
大便器の洗浄水量別出荷率の推移を示す折れ線グラフ。2012年から2024年にかけて、大洗浄水量4.8L以下の便器の出荷率が48%から88%まで上昇した。

トイレの節水への取り組み

・便器節水性能の進化

節水による環境貢献を最大化させるため、水まわりの中でも水を多く使うトイレの節水性能を進化させてきました。
日本では、1976年に水洗便器の大洗浄の水量は1回あたり13Lとそれまでの便器に比べて35%節水を図り、その後2002年に、TOTOが世界に先駆けて開発したトルネード洗浄などで継続的に節水化を進め、2009年に4.8L便器、2012年には3.8Lの超節水便器を発売しています。

海外でも同様に、2006年に日本に先がけて米国や中国大陸で4.8L便器を発売しました。その後、米国向け・中国大陸向けの3.8L節水便器や、「便器きれい機能 EWATER+」「新光触媒技術 ACTILIGHT」を搭載した3.8L洗浄のウォシュレット一体形便器「NEOREST」を米州、中国大陸、アジア・オセアニア、欧州で発売しています。

節水性能の進化(日本)
TOTOの歴代トイレの節水性能の進化を示すグラフ。1回あたりの洗浄水量が20Lから3.8Lまで段階的に減少したことを図で示す。
節水性能の進化(海外)
米国と中国大陸におけるトイレの節水性能の進化を示すグラフ。米国では6Lから3.8Lへ、中国大陸では8Lから3.8Lへと洗浄水量が減少したことを図で示す。



・節水便器の展開・普及

世界各国では、水不足問題への対策として、厳しい洗浄水量規制が設けられています。TOTOグループでは、それに先立って4.8L便器をグローバルスタンダードと位置付け、4.8L以下の節水便器をグローバルに普及させることで、事業活動を通して環境に貢献しています。


世界各国の厳しい規制・規格をクリアした節水便器を、お客様のニーズに合わせて展開しています。

節水便器展開状況(日本)ネオレストやピュアレストなど、TOTOが日本国内で販売しているさまざまな節水便器の写真

節水便器展開状況(海外)
中国大陸向けや米国向けのワンピース便器など、海外で展開しているTOTOの節水便器の写真

TOTOの環境商品

社会貢献活動における取り組み

水まわりを中心とした豊かで快適な生活文化を創造することで、社会の発展に貢献する企業を目指しています。社会の持続的な発展にも、会社の事業継続にも、水環境をはじめとする自然環境の保全は不可欠です。そのため、生物多様性の視点から、水資源の再生・保全や水源となる森の保全活動に努めるなど、地域や社会と関わり合った環境貢献活動を進めています。

社会貢献活動

・TOTO水環境基金

地域を支える団体と協働で社会課題の解決を目指すために、2005年度に設立。地域の水と暮らしの関係を見直す継続的な活動を支援しています。
助成金による経済的支援だけでなく、TOTOグループ社員の活動参加や情報交換などを通して、年々活動の輪が広がっています。

2025年度活動実績

日本
海外

水環境や環境保全のために収集したゴミの量 13.36t
自然を守るために植えた植物 6本
環境教育参加者数 5,124人
整備した面積  7.557ha
除去した外来植物 1,070kg

水環境や環境保全のために収集したゴミの量 2.7t
自然を守るために植えた植物 2,600本
環境教育参加者数 3,086人
水まわり設備設置数 23基
(トイレ・貯水タンク・手洗い場等)


TOTO水環境基金


・海外グループ会社の活動

TOTOグループでは、海外グループ会社における社会貢献活動を推進しています。定期的に実施している植樹活動では、環境保護への貢献だけでなく、社員及びその家族の環境保護意識の向上に役立てられています。

2025年度の活動事例
TOTOグループ社員参加者
東陶(中国)有限公司          :42名

東陶(福建)有限公司          :15名
東陶機器(広州)有限公司        :63名
南京東陶有限公司            :19名
TOTO MALAYSIA SDN. BHD.      :48名
TOTO(THAILAND)CO.,LTD.    :65名 
TOTO INDIA INDUSTRIES PVT. LTD. :50名
                                   



調達における取り組み

・生物多様性に配慮した調達

TOTOグループは、地球環境保全を最重要課題の一つと位置付けています。

「持続可能な社会」づくりに貢献することを目的に、高い環境意識をベースに企業経営を進め、自社およびサプライヤー様を通して生物多様性の保全と資源の持続可能な利用にも取り組んでいます。

2010年に「持続可能な原料調達基準」を制定し、主力商品の原材料である土石原料、および、木質材料の調達を配慮すべき重要項目としています。この基準は「グリーン調達ガイドライン」に記載し、公開しています。人権・労働、コンプライアンスに加え、生産地の環境・生態系へ与える影響に配慮しながら「資源の持続可能な利用」と「安定調達」のバランスを取り、サプライヤー様とともに「サステナビリティ調達」を推進しています。

<持続可能な原料調達基準>
① 生産地の法令等を順守し生産された原材料であること
② 労働環境に関わる安全面・衛生面の取り組みが確保された原材料であること
③ 原材料の採取等に伴う地域の環境・生態系への影響が配慮されていること
④ 労働者の人権や原材料の採取等に伴う地域住民への影響が配慮されていること

サプライチェーンマネジメント

・土石原料

衛生陶器の原材料となる土石原料においては、全鉱山へ「採掘完了区域において、森林等の再生を行っているか」「採掘および粉砕くず等において、河川や湖沼の汚染を起こさないような取り組みを行っているか」等TOTOが求める基準設定した項目を含むアンケートまたは商社を通したヒアリングを最低3年間1回実施し、合法性および持続可能性の確認をしています。 2025年は実施したすべての鉱山に、TOTOが求める基準を達成頂きました。2026年度も引き続き遵守項目の基準達成率100%維持を目指します。

2026年度目標:遵守項目の基準達成率100% 

河川を汚さない取り組みを説明するイラスト。山から流れてきた水が、ため池で土砂を沈殿させ、上澄みだけが河川へ流れていく様子を表す。沈殿用ため池

河川を汚さない取り組み


河川を汚さない取り組みの一つとして、上澄みの水を放流できるように、沈殿用ため池の確認も行っています。

土石原料の採掘現場

採鉱完了後の植林状況例


鉱山の採掘完了区域には植林を行い森林再生に向けて活動しています。


・木質材料

TOTOグループでは、合法性が証明された木材・木材製品を取り扱うことを基本としています。日本の林野庁の「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」に基づき、調達する木材・木材製品について、トレーサビリティに必要な情報(原産国、商流、合法性証明など)を毎年調査し、生産する商品に使用する木材・木材製品の調達量に対する合法材と再生材の比率を目標値として設定し、実績値を確認しています。2017年以降、合法材と再生材の比率は100%を維持しており、2026年度も引き続き100%維持を目指します。

2026年度目標:合法材+再生材比率  100%

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