「ウォシュレット」の最上位モデル「アプリコット」は1999年に発売されました。このモデルは、デザイン性と最新機能を兼ね備え、今でも多くのお客様からご好評いただいています。この「アプリコット」で画期的だったのは、一見、一直線の水のように見える洗浄水を水玉連射にしたことです。なぜ、水玉にする必要があったのか?なぜ、水の“カタチ”にまでこだわったのでしょうか?
ウォシュレットのノズルから出てきた水を、狙い通りの“カタチ”に吐水をコントロールすることを「吐水形態制御」と言います。ノズルから出た水は後からコントロールできないため、ノズルから出るまでに水の出方を制御します。これにより、節水と洗い心地を両立させることが可能になりました。具体的には、空気を混入させたり、吐水を揺らしたりすることで、ボリューム感や洗浄感を向上させています。


ウォシュレットは1980年の発売当初から、タンクに溜めた水を温めてから吐水する貯湯加熱式と、瞬間的に沸かしたお湯を吐水する瞬間加熱式の2種類がありました。瞬間加熱式は、貯湯するタンクがなくすっきりとしたデザインで、お湯を保温する必要がない省エネタイプなのですが、瞬間的に作れるお湯の量が限られており、洗い心地に満足をいただけない方もいたようです。

1999年に登場した「ワンダーウェーブ洗浄」は、瞬間加熱式のウォシュレットに特化した洗浄技術で、流速を周期的に変えることで水玉を形成し、流速を遅い→速いとコントロールすることで大きな水玉を形成し洗浄効果を高めます。この技術により、従来の貯湯式と同等の洗浄感を実現しました。
その後、2009年には「新ワンダーウェーブ洗浄」が登場し、より強さと量感のある水玉を生成することで洗浄感をさらに向上させました。2017年には「エアインワンダーウェーブ洗浄」が発表され、水玉の中に空気を混入させることで、洗浄感とボリューム感を両立させる技術が確立されました。

その他の吐水形態制御をした洗浄方式のひとつに2012年に誕生した「たっぷリッチ洗浄」があります。ワンダーウェーブ洗浄では、ポンプを使用していましたが、たっぷリッチ洗浄はポンプを使用しません。電気を使わず自然現象で水玉を作っています。こちらはお求めやすい価格帯のウォシュレットに搭載されています。
世の中ではさらなる節水や省エネが求められています。TOTOは、今後も品質にこだわった水まわり商品の開発を通して新たな価値を創出し、世界中にファンを増やしていきます。
本原稿は、TOTO公式noteで公開した記事を再編集したものです。
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