入社後、プラスチックを専門に扱う研究開発の部署に配属された時は、正直、自分の専門分野とは全然違うなと気落ちしました。ところが、いざ仕事に取り組んでみると、無機材料に通じるところがあり、大学での研究が活かせる部分もある。そんなに専門分野にこだわらなくても良かったんだなとすぐに思い直しました。また、大学の研究は基本一人でやるものでしたが、入社後いろいろな人の知見を得ながら進める面白さに気づきました。 最初に担当したのは浴室の床材料の設計開発です。新しい製法に変えることで品質は確保しながらコストダウンを実現することが目標でしたが、検討を重ねてもなかなか思うように性能が出せません。その後も社外のメーカーと協業しながら、材料や製法を少しずつ変えては評価、改善を繰り返すこと1年半。ようやく商品化への目処がついた時は喜びで胸がいっぱいになりました。