入社後、ウォシュレットの開発を担う部署に配属され、欧州で発売する最高級トイレに関するシステムの開発を任されました。 その開発内容とは、以前から課題だった「硬水により発生する流路詰まり」を除去するシステムです。ミネラルウォーターで硬水や軟水という言葉は聞いたことがありましたが、水の種類に関する知識はその程度だった自分が担当になり、加えて前例もなく、まさに手探りの中での取り組みでした。 どのようなシステムを構築したら、現地のお客様が使いやすいのか、想像しても何もわからないので、TOTOの欧州拠点に協力してもらったり、ドイツでの現地調査にも行きました。また、機能的に今までにない動作になることから、自身でマイコンによる試作を行ったりもしました。学生時代によく使っていたマイコンで新たな試作をしたいと上司に提案し「ぜひやってみて」と任せてもらえた時は、手を挙げればチャレンジさせてくれるTOTOらしい風土を実感しました。 翌年、流路詰まりを除去する機能のついた商品の発売にこぎつけましたが、まだ新人であるにも関わらず、それが実現できたのは頼れる先輩方の指導や他の部署の協力があったからこそだと思っています。