元気になれる空間をテーマに

 さて、気になる「オレンジスイート」の中身だが、なんの変哲もないホテルの廊下から一歩中に入ると、その向こうには和のテイストの別世界が広がっている。ドアの前には靴を脱ぐ三和土があり、奥には一段上がった左右の部屋を行き来するための飛び石が見える。
  左手は寝室となる畳の空間。撮影には間に合わなかったが、簀の子のようなウッドスプリングのマットレスと、ムアツ布団を進化させた「整圧布団」を組み合わせた、布団感覚の低いベッドが2台設置される。壁と天井は和紙張りで、さらに空間全体を蚊帳や天蓋をイメージした布で覆った、繭に包まれたようなスペースだ。
  一方、右手奥は最新のAV機器を備えた家庭のリビングのようなくつろげる空間。男の趣味の部屋をイメージした「N35」に比べ、今回は女性同士の旅行客を意識したこともあり、一角にはふたりで並んで使える造り付けのドレッサーも設けてある。
  そして、入り口からリビングに向かう通路の右手にあるのが、改装前よりもひとまわり拡張したバスルーム。
  リビングに面した壁はガラス張りで、お湯につかりながらリビングの46インチ大画面テレビが観られるという趣向だ。別に、オーバーヘッドシャワーが楽しめる独立したシャワーブースがあり、洗面コーナーもふたり客を想定したダブルベイスン。タオル、シャンプー、石鹸といったアメニティ・グッズの選定も前回同様、ぬかりない。

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