特集4/ケーススタディ

消費者ニーズの変化

 この美容室ブームは消費者ニーズをうまくとらえてきたことが大きな要因である。初期、若年層のファッションとして「厚底サンダルの顔黒茶髪」が流行していた。この茶髪族がヘアカラーブームの火付け役となるとともに、美容人口の低年齢化による裾野の拡大にも大きな影響を与え、さらには「美」の価値観の変化により、一般的若者層へ爆発的に普及することとなった。「褐色の肌」が健康美の象徴であり日焼けサロンも流行したが、すぐに鈴木その子氏の提唱する「美白」ブームがとって変わった。美白化粧品により肌が白くなると、黒髪はファッションとして重すぎるのでおしゃれなファッションとして、よりライトなイメージでOLにも似合うヘアカラーが求められるようになった。つまり、元来白髪染めとしてのヘアカラーが、カット・パーマに加え、スタイリングの付加価値として若者に爆発的に普及するようになった。このヘアカラーブームは海外の有名ブランドサロンを日本に上陸させるまでにもなった。

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