一室だけのホテル

 新館2階にある「N35号室」と名づけたモダンな空間(37㎡)には、ホテル通として知られる小山さんが厳選したベッドやAV機器、アメニティ・グッズが備えられ、宿泊客は日光駅までレンジローバーで送迎してもらえるという特別サービスまで付いているとあって、並みのホテルでは満足できない客層の心をみごとにつかみ、2003年12月のオープン以来、同ホテル内の多様な客室のなかでも今なお高い稼働率を誇る一室になったという。
  その小山さんが、ホテル・イン・ホテル計画の第2弾として着目したのが、第2新館の1階にあるスイートルーム(62㎡)。景色があまりよくないことから稼働率が今ひとつのこの部屋を、泊まるだけで元気になれるような空間に一変させたいということで、部屋名はビタミンカラーにちなんだ「オレンジスイート」。設計は「N35」も担当したアクツデザインの阿久津雄一郎さんが手がけた。
  9月5日のオープン目前、ほぼ全貌を現した同室を取材し、小山さん、阿久津さん、そして金谷ホテルの前社長で、創業者の一族として現在もホテルを陰で支える執行役員統括本部長の井上槇子さんのお三方に話を聞いた。

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