特集3/座談会

永山祐子さんのコンペ提出案 (有)永山祐子建築設計 ホームページへ

永山祐子さんのコンセプト

異空間の個室をつくり、つなげる連続壁 (有)永山祐子建築設計 ホームページへ

道路に直交する向きに連続して並べられた大きな壁が特徴的な計画。10枚の壁は少しずつ角度を変えて立ち、これらの壁に挟まれながら地面から浮くように部屋が設けられる。2 階レベルの部屋はさまざまな大きさ、高さ、機能をもつ。シャンプーなどもほかの部屋から分けてプライベート感の高い造りとし、これらの集合体が美容室の店舗部分となる。一方で、浮いた店舗部分と地面とのあいだの空間はすべて駐車場となる。10枚の壁にはそれぞれ、駐車場レベルと店舗レベルで開口が東西方向を貫くようにあけられる。駐車場レベルの開口は直線的につながれ、国道と裏道からアクセスできる車道となり、壁の隙間に駐車する。店舗レベルでは、すべての部屋をつなぐ開口は一直線に並ぶのではなく曲線状に配されており、入り口から一番奥までを見通すことはできない。来客者は特徴の異なるさまざまな部屋を、シャンプーやカットなどの工程に沿って奥へと進む。壁を通っていくにつれて徐々に奥が見え、どのような空間が用意されているのかを期待しながら進むことになる。ひと通りセットを終えると、また受付へと戻り帰っていく。通行人や車からは内部空間が壁に挟まれて断片的に見え、通り抜けていく人の動きを感じる。そうしたシーン自体が美容室の新しい看板となることが意図された。

>> 開口部の連続写真/内観写真(PDF) を見る

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