打つ手に時代がついてくる

 中島さんは、三栄ハウスの住宅づくりのポイントのひとつに檜造りを挙げる。山と直接交渉して仕入れ、最初期に自社のプレカット工場を建てる。
  プレカット工場を自社で建設したのは外注の難しさに悩んだ末。工期短縮、コストの削減と同時に、木材の性質を見ながら、細心の配慮のもとでプレカットを行う必要性を感じたからだ。
  三栄ハウスの住宅は基本的にあらゆるところに檜の無垢材が使われる。基本は4寸角材。檜にこだわるのは耐久性と空気環境を意識してのこと。ひとつには「200年住宅」への取り組み。ひとつには接着剤への不信感。
「長寿命住宅、化学物質過敏症問題など、時代が後を追ってきてくれている」と。
  長寿命化に対して三栄ハウス独自の試みもある。
  2008年3月に、土台、柱をはじめ、間柱、筋かいなどの材料に「オール国産、ヒノキ材」を使用した「SAN-EIプレミアム200」を発売した。時間の経過によるライフスタイルの変化にも対応することがその根底に意識されている。
「愛着のわかない材料の家はつくりたくない」「平均寿命26年の日本の住宅を憂い、資産価値を高めたい」という思いがある。

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