私と君の家

バリアフリー

Point1　段差のない広い空間 まず、S様は介助する人も同時に入ることのできる広い洗い場、入浴介助に必要なスペースを確保した広いUTを要望されました。 リフォーム前は脱衣所からUB入口が150㎜程高くなっており、シャワーキャリーでお風呂に入ることは不可能な状態で、UTも狭く、入浴介助ができる広さではありませんでした。 そこで、UBは最大限広げることができる1521サイズまで拡張し、UTはキッチンを移動することで広さを確保したプランをご提案。 マンションの躯体の関係上、UBがどうしても120㎜上がってしまうため、LDK・息子さんのお部屋の床をUBに床高さにそろえて上げました。 120㎜の階段は廊下部分をスロープにすることで解消しています。 框部分の段差も解消するための玄関土間部分をスロープにしており、玄関から息子さんの部屋までスロープでならだかに繋がっています。 Point2　あえて建具を付けない S様のもう一つの要望は息子さんの部屋、UT、リビングの建具を広い有効開口を確保した引き戸にすることでした。 息子さんはリクライニング機能付きの車いすを使用しており、今後成長に合わせて車いすが大きくなる可能性があるため、片引き戸ではなく2枚片引き戸で有効開口をより広くすることを当初は検討していました。 しかし、段差解消と引き戸を合わせて検討していく中でどうしても廊下にある防火扉が干渉してきました。 防火扉の移設も検討しましたが、そこに係る費用なども鑑みあえて建具を付けないというご提案をしました。 建具を付けないことで引き込みの壁が不要になり、無駄なく空間を活用できます。 息子さんの部屋からUTの入口までカーテンレールを取り付け、カーテンによって暖かく空間を仕切っています。 Point3　バリアフリーだけじゃない バリアフリー工事はその部分に重点的に予算を使い、他の部分は後回しにされちですが、今回はバリアフリーだけでなく、S様自身が使いたいと思う機器や内装材も積極的に採用。 特にキッチンと洗面化粧台にはこだわり、キッチンには二の字方の対面式に変更。 シンク側から息子さんの部屋が見えるようになっています。 シンク横のキッチン側には家電など収納できるオープン棚、リビング側にはルンバ基地や書類などを仕舞える扉付きの収納を造作。 洗面化粧台はショールームの展示で一目で気に入ったものを。 内装はS様の中でイメージされているものがあり、それに合わせたものでご提案。 シンプルながら随所にS様のセンスの光る空間になりました。