古くてあたらしい

築後２５５年が経過していて、昭和８年に大規模な増改築が行われていました。由緒あるお寺の為、行事や来客が多くプライバシーや収納が確保されていなかった。水廻りとプライベートスペース、収納をまとめました。昔ながらの土間やオクドさん台所の床板は釘止めされておらず不安定でした。又、各室に段差があった為、新しくなったＬＤＫを中心に各室の段差を解消しました。既存の台所の天井を解体した時、構造体の大きな牛梁が現れました ので、４５ｃｍ角の大黒柱と梁を見せる為に天井を片流れとして大空間が確保しました。小高い処にある為、西風や西陽が直接当たり、庫裡の中は蒸し風呂の様に暑い状態でした。又、越屋根の扉が破損していることで冬には雪が吹込んだり鳥が入ったりする状態でした。越屋根の扉を塞ぎ、外壁の西面全体に断熱工事を行い、サッシは複層ガラスを設置したことで暑さと寒さがかなり緩和されました。電気配線も屋根裏のスペースを利用して工事をしない所の配線も補修を最小限に抑えて新設しました。