トイレ座談会 飲食店トイレのここを見てます!

食事に訪れた店で、だれもが1度は利用することが多い飲食店のトイレ。座談会では、その利用実態を伺いました。
トイレでがっかりした経験は? 店の印象はどう変わる?利用者は、トイレから実に多くのことを感じ取っていました。

おじさん編

座談会参加メンバー

  • J.S.さん(38歳)
  • K.T.さん(42歳)
  • S.K.さん(47歳)
  • Y.S.さん(54歳)
  • Y.K.さん(57歳)

人を誘って行く店は、汚いトイレは絶対NG!

K.T. アンモニア臭や清潔にしていないにおいは嫌ですね。
Y.K. 接待やデートで使う店のトイレが汚かったら、二度と行かないです。
K.T. 自分が選んだ店のトイレが汚いと、自分の評価に跳ね返ってきかねないですからね。

男性も、和式より洋式を選ぶ

Y.S. 和式便器(和式)は、年を取って筋力が衰えてきたので、何かにつかまらずにしゃがむのはきつい(苦笑)。
J.S. (和式は)ポケットに入れている物を落としそうという不安があるので、僕も洋式がいいです。
Y.S. 小用で、立って和式をめがけると、絶対飛び散るでしょう?大のときでも和式はつらいので使いたくない。絶対、洋式です。

小便器は、男性の救世主

K.T. 小用の頻度の方が高いし、切羽詰まって行くことも多いので、大便器とは別に小便器は欲しい。
一同 (同意)
S.K. 最近、行きつけの店がトイレを改装して、男女別で、男性トイレに小便器と大便器を付けたんですが、小便器があると待ち時間も減りますし、その店には行く頻度が高くなりました。

男女共用に抵抗あり! 女性を気づかう男心

Y.K. こじんまりした店だと、トイレが男女共用で1つしかない場合が多いけれど、あとから女性が入って、僕が汚したと思われるのは嫌ですね……。
K.T. 僕も、男女共用のトイレは避けたい。あとから男性が入るのって、女性が嫌がると思うんです。トイレは男女別であってほしいです。

女子編

座談会参加メンバー

  • A.F.さん(28歳)
  • R.A.さん(29歳)
  • M.Y.さん(32歳)
  • A.M.さん(33歳)
  • M.O.さん(38歳)

男女共用は絶対嫌!和式もNG!な乙女心

A.M. 男女共用のトイレだと、ちょっと…。
M.O. 便座が上がっているのがね。
A.F. さわりたくないです(苦笑)。自分が入ったあとに、男性が入るのもなにか嫌です。
一同 (強く同意)
M.Y. あと最近少ないですが、おしゃれなお店で“和式はなし!”です。

パウダーコーナーは乙女の願い

A.M. (トイレが)きれいは絶対。照明は明るめの方がうれしい。暗いと、お化粧直ししようとしても、よく見えないじゃないですか。あと、荷物を置ける所があるとうれしい。
M.O. メイク直しができる鏡があるとうれしいです。
R.A. 音姫※はどこにでもある印象?
A.F. (音姫は当然)あるものと思っていました。
  • 手をかざすだけで流水音が流れる非接触式のセンサを搭載した、TOTOの擬音装置。
    女性がトイレ使用時の音消しのために水を流すことを防ぎます。

女子心をくすぐるアメニティ

M.Y. トイレに綿棒など、お化粧直しができるグッズが置いてあると、うれしいですね。 長居しちゃう感じです。
A.F. あぶらとり紙や歯ブラシがあったりして。
M.Y. マウスウォッシュと小さい紙コップがあったときは、うれしいなと思いました。
A.F. おしゃれな石けんやハンドクリームが置いてあると、“気が利いてるな”と感じます。
M.Y. トイレが落ち着ける感じだったり、きちんと空調が効いていたり、インテリアがこだわっていると、友達に話したりします。
A.F. お店もおしゃれで、その雰囲気にあわせたトイレだと、いいなと思いますよね。“ここのトイレ素敵だよ”とか(笑)。
M.O. “行っておいで!”って(笑)。

トイレが店選びを左右する

A.M. お手洗いまで気を使っているお店は、お店としてのホスピタリティが高いなと思います。
A.F. 逆にトイレの印象が悪かったら、次の利用は、ちょっと控えるかもしれないです。
A.M. 私もそう。料理がとてもおいしかったら、また行きますが、まあふつうだとしたら次の利用はないかも。
だったらほかにおいしいお店はあるな、と。
M.O. 私は、トイレも考慮してお店を選ぶ方が多いかもしれないです。女子会とかだと、結構、長時間お店にいますし、その間、トイレに何回も行っている気がするので、(トイレで)落ち着ける方がいいかなと。だから、料理のレベルが同じくらいだったら、トイレがきれいな店を選びます。

ファミリー編

座談会参加メンバー

  • N.M.さん(子ども:0歳)
  • A.K.さん(子ども:1歳)
  • S.O.さん(子ども:0歳、3歳、6歳)
  • C.H.さん(子ども:2歳8カ月)
  • M.D.さん(子ども:1歳、5歳)

トイレ起点の子ども連れ行動範囲

A.K. 長時間の外出のときは、トイレがどうなのか事前にネットで調べたり、自分が行ってよかったと思う所に行きますね。
おむつ替えのスペースがあるかも気になるし。
S.O. 子どもが“トイレに行きたい!”と言ったら、すぐにトイレに駆け込める場所じゃないと、出かけられないです。
M.D. 大型ショッピングセンターに行く一番の理由は、トイレや授乳室が充実しているから。
子ども連れへの配慮があれば、近所の飲食店にもっと行けるのに。

お困りごとは、数知れず。洋式&ベビーシートは絶対条件

M.D. 和式はやめてほしい!子どもが怖がってトイレができないんです。洋式トイレがあるお店を選びます。
C.H. 靴とズボンを脱がせて、おむつ替えをするのですが、足を置く台(着替え台)がないと、自分の足の上に立たせておむつ替えする感じで……。
N.M. ベビーシートがない飲食店だと、外のベンチでタオルで隠しながらおむつ替えをしたことがあります。
S.O. 私も、お店にベビーシートがなくて、ベビーカーに子どもを寝かせておむつ替えをしたことがあります。

子ども連れの理想のトイレとは?

N.M. 絶対必要なのはベビーシート。ベビーカーごと入れるくらいに広めの個室が理想です。
A.K. あぶらとり紙や歯ブラシがあったりして。
M.Y. それから着替え台、荷物を置く場所、手洗いが別にあったらいいなと思います。
S.O. おむつを捨てていいゴミ箱も欲しいです。
C.H. 個室の数も欲しいですよね。ほかの人を待たせるのも申し訳ないし、子どもがいるのはうちだけじゃない。
子どもはトイレを待てませんから。

まだまだ少ない、まちなかトイレの子ども連れ配慮

M.D. まちなかの飲食店で、子ども連れでも気軽に行けるお店って、なかなかないですよね……。
N.M. ママ友とのランチの店選びでは、ネットで何時間もかけてベビーシートのあるお店を探しました。
C.H. だから小さいお店は、なるべく避けて、チェーン店にしようというふうになってきちゃいました。
本当はこだわった食事がしたいのですけど……。
M.D. 子ども連れを歓迎してくれたり、女性目線でいいお店っていうのは、絶対、繁盛しますよね。
お店の感じがよければ、子どもができてからも継続して(店に)行くし、その情報を周りに広める。
逆に、女性への対応が悪いと、いっぺんに(評判が)悪くなりますよね。

大人カップル編

座談会参加メンバー

  • K夫妻(30代)
  • H夫妻(40代)
  • T夫妻(50代)

高級店=きれい&男女別は当たり前

K(夫) ウォシュレット※は絶対条件。男女別は当然です。
H(夫) 高級店のトイレは、お店の雰囲気をそのまま持ったものであってほしいです。
T(夫) 男子トイレには最低でも、大便器と小便器があることが条件ですね。
H(妻) 音姫と便座クリーナーは付けてほしいですし、お化粧直し用のアメニティが置いてあると、“いいな”と感じます。
  • TOTOの温水洗浄便座

求めるのは、品のよいアメニティと独立したパウダールーム

T(妻) 石けんや香水やタオルが惜しげもなく置いてある個室タイプのトイレに、ショッピングセンターなどとは一線を画した、高級店らしさを感じます。
K(妻) トイレでは気分をリセットし、ゆっくりしたいので、お手洗いとは別に、パウダールームがあることも条件です。
H(妻) 落ち着いてメイク直しができるように、パウダーコーナーにいすも置いてほしいです。

トイレで伝わる店の「質」

T(妻) “おしゃれ”と思って入ったお店のトイレがすごく汚くて、もう二度と行かないと思ったことがあります。
トイレに無頓着というのが、見え見えで……かといって、味で勝負というほどの味でもなくて(笑)。
K(妻) トイレが汚いというコメントを見ると、キッチンなどの衛生面もキチっとされていないように思えて、店全体のイメージダウンにつながります。

お客様は、トイレをしっかり見ている!

座談会に参加いただいた方は、トイレについて熱く語ってくれました。まず、衛生面・安全・体力、さまざまな理由から、皆に共通したのが「洋式トイレ」を求める声でした。座談会でも意識調査と同様、子ども連れは「ベビーシート」、男性は「小便器」、女性は「男女別」へのニーズが高く、その要素がお店選びに関係していることわかりました。
トイレは、ただの用足しの場所ではない!料理やサービス以外に、お店とお客様をつなぐ大切なコミュニケーションツールだということが座談会から見えてきました。性別や年代を超えて、トイレの印象がお店の評価につながり、ターゲットにあわせた魅力あるトイレ作りがリピート客を増やす要素の1つであることがうかがえます。