中核的病院として地域医療に貢献している「鹿児島県立薩南病院」は、施設の老朽化・狭隘化や過疎化・高齢化など環境の変化に対応すべく、移転・建替えを実施。水まわりも、安全性・衛生性を高めるとともに、環境負荷とランニングコストの低減や災害時の対策に配慮。病院のコンセプトが体現されている。

建築概要

所在地 鹿児島県南さつま市加世田村原4-11
施主 鹿児島県(鹿児島県 県立病院事業管理者)
設計 昭和設計・鹿児島県建築設計監理事業協同組合設計共同体
施工 <建築>大林・前田・久保特定建設工事共同企業体
<空調・衛生>新菱・南国特定建設工事共同企業体
<電気>九電工・明興・中釜特定建設工事共同企業体
敷地面積 19,554㎡
建築面積 5,836㎡
延床面積 15,178㎡
階数 地上6階
構造 鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造
竣工年月 2023年5月

特長

建物の特徴

「鹿児島県立薩南病院」は、 1952(昭和27)年に県立薩南療養所として開設、以来災害拠点病院、地域がん診療連携拠点病院などの指定を受けるほか、中核的病院として地域医療に貢献している。このたび施設の老朽化・狭隘化対策と地域の過疎化・高齢化など環境の変化に対応すべく、移転・建替えを実施。新病院は、病室から市街地が一望できる高台に位置。災害時の診療継続を見つめて、免震構造を採用した地上6階建とし、屋上にはヘリポートを併設した。また、少子高齢化に対応すべく、新たに産婦人科・麻酔科を新設、2007(平成19)年より休診となっていた小児科を再開。さらに、地域包括ケアシステムにおける後方支援機能を充実させるなど、住民に信頼され、安心して医療を受けられる病院を目指している。

トイレの特長

新病院の建設については、さまざまな意見を反映するため、鹿児島県、スタッフを含む病院関係者、学識経験者や地域医療関係者などで構成する委員会を立ち上げ検討が重ねられた。水まわりについては、すべて洋式便器とし、手すりを設置。また、外来トイレの大便器ブースについては、倒れた時に対応しやすいよう、外開戸や引戸を採用している。洗面カウンターには、発電タイプの自動水栓を設置し、災害時にも対応できるようにしている。病棟トイレは、左右勝手違いで設置するなど、利用者に配慮。さらに、最新の衛生器具を積極的に採用することで、安全性・衛生性を高めるとともに、環境負荷とランニングコストの低減、災害時の対策に配慮。地域中核病院としてのコンセプトが体現されている。

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