女子総合大学である「椙山女学園大学」は、今回国際コミュニケーション学部棟のトイレ改修を実施。生活環境デザイン学科の学生が改修計画に参画し、スタイリングコーナーの設置、手荷物配慮、清潔感あふれるインテリア、性の多様性への配慮などを目指し、だれもが快適に利用できるトイレ空間を実現した。

建築概要

所在地 愛知県名古屋市千種区星が丘元町17-3
施主 学校法人 椙山女学園
設計 清水建設株式会社
施工 <建築>清水建設株式会社
<設備>第一設備工業株式会社
敷地面積 30,850.00㎡
建築面積 10,462.65㎡
延床面積 49,182.11㎡
階数 地下1階、地上6階
構造 鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造
竣工年月 (改修)2022年3月

特長

改修の経緯

「椙山女学園」は、1905(明治38)年に名古屋裁縫女学校として開設。110年を超える歴史と伝統を誇り、中部地方唯一の保育園から大学院まである女子校である。椙山女学園大学は、1949(昭和24)年に開学、現在は、7学部を擁する女子総合大学に発展、2019(平成31)年に70周年を迎えた。今回国際コミュニケーション学部棟のトイレ改修を実施。改修計画には生活環境デザイン学科の学生が参画し、事前に学部生を対象に独自のアンケート調査をおこなった。①和式便器の洋式化やスタイリングコーナーの設置、手荷物配慮といった快適性・機能性の向上②清潔感あふれるインテリア③性的マイノリティへの配慮をコンセプトに改修計画を推進。だれもが快適に利用できるトイレ空間の実現を目指した。

トイレの特長

今回の改修で、国際コミュニケーション学部棟の大便器の洋式化が完了。改修前の学生アンケートでも設置を望む声が多く挙がったスタイリングコーナーは、3-5Fにすべてに完備された。3、4F女性トイレでは、各フロアに1ヶ所ずつ荷物置きや着替えに対応できるフィッティングボードを備えた、広めのブースを設置。また、5F女性トイレは、既存設備を活かしながらトイレを2つの空間に分割。片側は、性的マイノリティへの配慮を具現化して、ブース内に手洗器や鏡を設置した個室完結型ブースのエリアとした。個室感の高いブースは、間仕切り壁を天井まで立ち上げて防犯性の向上を図るとともに、プライバシーに配慮。女性トイレの雰囲気が苦手と感じる利用者でも安心して利用できるよう選択肢を提供している。

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