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魚谷繁礼展 都市を編む

展覧会について
TOTOギャラリー・間では、「魚谷繁礼展 都市を編む」を開催します。

魚谷繁礼氏は、京都をはじめ各都市の構成に関するリサーチをベースに京町家の改修を120件以上手掛けるなど、都市の文脈の継承について問題意識をもちながら建築の実践に取り組んでいます。京都では、日々町家や長屋が取り壊されてマンションや駐車場に替わるなど、歴史的街並みが消滅の危機にあります。その中で魚谷氏は、町家だけでなく路地や地割りなどの、建築遺構を継承する活動を続けています。

例えば「コンテナ町家」では長屋の一角を鉄骨フレームで覆ったうえでコンテナユニットと組合せ、路地を残しつつ現代的な活用ニーズに応えました。2023年度日本建築学会賞(作品)を受賞した「郭巨山会所(かっきょやまかいしょ)」では、祇園祭の歴史的会所建築を、保存建築物に関する制度を活用しつつ、既存の木構造と鉄骨造のハイブリッドによる増築で再生させました。このように、現代的な技術を多様な手法で歴史性や地域性に編み込むことによって、街並みや建築を次の100年に継承し、より豊かな都市空間や都市居住の実現を目指しています。魚谷氏の実践は京都での豊富な実務経験を元に、日本各地や海外にも広がっています。

本展では、こうした魚谷氏の都市と建築に向けた視座を「都市を編む」というタイトルで表現します。「都市を編む」とは、「都市の時間を重ねる」ことと「都市構造を読み解き再編集する」ことの両方の意味を内包しています。展覧会を通して、歴史と未来を繋ぐ現代建築の可能性を感じ取っていただければ幸いです。
TOTOギャラリー・間

主な作品
ガムハウス(京都府、2019年)
©笹の倉舎 / 笹倉洋平
コンテナ町家(京都府、2019年)
©笹の倉舎 / 笹倉洋平
郭巨山会所(京都府、2022年)
©笹の倉舎 / 笹倉洋平
志積プロジェクト(福井県、2020年、川上聡建築設計事務所と共同設計)
©笹の倉舎 / 笹倉洋平
京都型住宅モデル(京都府、2007年、池井健建築設計事務所と共同設計)
©杉野圭
もやし町家(京都府、2015年)
©池井健
展覧会情報
展覧会名(日)
魚谷繁礼展 都市を編む
展覧会名(英)
Shigenori Uoya: Re-Weaving Urban Fabrics
会期
2024年5月23日(木)~8月4日(日)
開館時間
11:00~18:00
休館日
月曜・祝日
入場料
無料
会場
TOTOギャラリー・間
〒107-0062 東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F
東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口徒歩1分
TEL=03-3402-1010 URL=https://jp.toto.com/gallerma
主催
TOTOギャラリー・間
企画
TOTOギャラリー・間運営委員会
特別顧問=安藤忠雄、委員=貝島桃代/平田晃久/セン・クアン/田根 剛
後援
一般社団法人 東京建築士会
一般社団法人 東京都建築士事務所協会
公益社団法人 日本建築家協会関東甲信越支部
一般社団法人 日本建築学会関東支部
ニュースリリース