2016(平成28)年の熊本地震により、甚大な被害を受けた特別史跡の熊本城。その復旧と公開を両立した「特別見学通路」が、2020(令和2)年3月に竣工。復旧完了までの20年を見届ける、新たな取り組みが始まった。トイレは、熊本城天守閣の「白」と「黒」を基調とし、来城者が快適に使用できるよう整備された。

建築概要

所在地 熊本市中央区本丸地内
施主 熊本市
設計 株式会社日本設計
施工 安藤・間・武末・勝本建設工事共同企業体
敷地面積 42,347.731㎡
建築面積 927.42㎡
延床面積 219.70㎡
階数 地上1階
構造 鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造
竣工年月 2020年3月

特長

建物の特徴

2016(平成28)年に起きた熊本地震により、甚大な被害を受けた特別史跡の熊本城は、復興のシンボル。その復旧にあたって、熊本城復旧基本計画が策定され、被災した城内を安全に見学ができ効率的・計画的復旧と戦略的な公開・活用を両立したユニークな「特別見学通路」が、2020(令和2)年3月に竣工された。熊本城は特別史跡でもあり、遺構保護のため掘削ができないことから置き基礎とし、遺構によって基礎位置が制限されることや景観配慮から、既存樹木を極力避けたルート設計を行い建築では珍しい構造を採用。その工法が認められ、日本空間デザイン賞「KUKAN OF THE YEAR 2020」など数々の賞を受賞。復旧完了までの20年を見届ける、新たな取り組みが始まった。

水まわりの特長

特別公開をするにあたり想定される来場者の数から当該トイレの規模を決定。さまざまな制限の中、空堀の空間に見学通路入口でもある管理棟を建設し、その中にトイレを配置。地面掘削をせずにトイレを設置することが可能となった。また復旧期間中の20年使用することを考慮し、来城者が快適に使用できるよう整備した。トイレ内外は、熊本城天守閣の「白」と「黒」を基調としており、トイレ全体を同色調で統一している。今後インバウンド利用が増加することを想定し、一部ブースには多言語によるトイレの音声案内装置を設置。さらに、新たに採用された器具も、以前より使用していたウォシュレット管理清掃用リモコンが継続して使用できることなど、運営スタッフからはメンテナンスのしやすさが評価されている。

採用商品

掲載事例の画像や本文の無断転用はご遠慮ください。事例の内容は掲載時点での情報です。

事例(トイレ・洗面・浴室)一覧

パブリック向け商品

トイレ
 
洗面所
浴室
バリアフリー配慮商品・手すり・アクセサリー
Share
  • Facebookでシェアする

CLOSE