もうひとつはデザインです。2種類のデザインから選べるようにしました。
　同シリーズはもともと便ふたが全体を覆っているフルカバータイプの「AHタイプ」1種類のみでした。シャープで無駄のないモダンなデザインは人気が高いのですが、一方で、ふたが大きいために存在感がありすぎるといった意見もあり、とくに中高年の女性のなかには、もう少しコンパクトでさりげないデザインがいいというお客さまが少なからずいらっしゃるのも事実です。
　そこで、今回AHとは別に、「RHタイプ」を新たに品揃えしました。下の便器自体はAHと同一ですが、後ろ側のケースの部分と便ふたを分け、ふたを小さくして、全体に丸みを帯びたやわらかいデザインにしました。デザイナーの意図をできるだけ生かしながらAHと同じ機能をすべて満たし、なおかつ同じサイズなのに小さく見せなければならないのがなかなか難しく、何回も打ち合わせを重ねましたね。苦労の甲斐あって、正面から見るとAHよりはかなり小さく見え、AHとはまったく違った印象になったと思います。