TOTOの海外進出

 2009年からISHに参加しているTOTOの海外展開を振り返ってみたい。TOTOは77年の海外進出以降、現在までに中国、アジア、欧州、米州へと市場の拡大を図り、10年は全体売り上げの13%にまで海外事業を伸ばしている。
 しかしここまでの道のりは険しかった。世界各国は文化や水まわりの歴史、レギュレーションにさまざまな違いがある。そこへの対応と生産性を上げるための仕組みづくりは相反する側面があり、しっかりした構想がなければ、海外で売り上げを確保していくのがとても難しいからである。
 TOTO代表取締役副社長執行役員の蓮沼彰夫氏は、4つのステップを踏んで海外の各地域にTOTOのものづくりに根差した水まわり機器の波及を図ったと話す。
 地域の特色や傾向は、ミラノ・サローネなどの展示会へ出展し、テストマーケティングを行いリサーチを重ねた。海外事業の展開においては、現地に根差した生産販売体制をとり、生産拠点が単なる工場のある場所としてではなく、その地の生活や文化に貢献していくこともより重視していると蓮沼氏は話す。海外において地産地消での生産販売体制へ入った今後は、TOTOのものづくりの精神を基軸にした多様な展開が各地で進められていく。

>> TOTO Europe GmbH

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