新宿一番のトイレを

 店づくりのコンセプトは「サード・プレイス」。会社帰りの働く女性も、子ども連れの女性たちも、自宅、職場に次ぐ第3の行きつけの場所として気軽に立ち寄れる、居心地よい空間づくりを目指したとのこと。それだけに求められたのがトイレの充実。通常は売り場づくりを優先するあまり、予算も面積も工期も厳しい条件がつきまとうトイレだが、ここでは「新宿一番のトイレをつくろう」を合言葉に、むしろ売り場の計画より早い段階から検討を重ねてきたという。
 丸井グループ建築部部長の伊藤優子さんいわく、「まず、トイレに対する負の声を徹底的につぶそうということで、お客さまの声を集めました」。同店では開店に際し、店頭やネットによるのべ2000人のアンケート、30回以上におよぶグループインタビューなどを実施したが、そこにトイレに関する質問項目も盛り込んだそうだ。その一方で百貨店や駅ビルなど、ライバル各社のトイレの現状を調査したばかりか、当時オープンラッシュだった高級ホテルも数々見学してまわり、ゆとりある空間構成に大切なものは何かを学んだという。

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