TOTOは、日本、中国、アメリカ、アジア・オセアニア、ヨーロッパの「グローバル5極体制の確立」に取り組んでいて、とくに海外では高い技術力と商品力を用いた高級ブランドとしての定着化を図っている。ヨーロッパでも昨年4月に「TOTO Europe GmbH」をデュッセルドルフに設立し、今回のISHの出展を皮切りにヨーロッパでの本格デビューを果たした。
ISHでは、水まわり空間の3つの新シリーズ(NEOREST Series/SE, NEOREST Series/LE, NC Series)、約150点の商品、ウォシュレットなど環境に配慮した洗浄技術や節水技術を展示して、水まわりの総合力を生かした日本発の文化を提案している。
また、世界的なデザイナーとのコラボレーションも注目された。総合プロデュースにロンドンの総合ブランディングおよびデザイン・エージェンシーであるタイラー・ブリュレが率いるWinkreative、ブースの総合デザインにスイスのMACH Architektur、3つの水まわりの新シリーズのための空間デザインに、日本のインテンショナリーズ、ドイツのE15、スウェーデンのGuiseがあたった。
「最も伝えたかったのは日本的な部分です。日本の技術革新は世界的な時流になっているので、日本の矜持とヨーロッパ文化との融合というのが私のコンセプトです。今回はスイスの建築家を指名してブースの総合デザインを担当してもらっていますが、もちろんスイスというバックグラウンドをもちつつ、日本建築に敬意を表しながらつくってもらっています」とブリュレ氏。各建築家との調整はもちろん、宣伝、印刷、ウェブサイト、ビデオ・コンテンツなど、さまざまなプロデュースも行っている。また、ウォシュレットについては「これは重要なテーマだと思っています。競合他社もウォシュレットに関してTOTOを追いかけていますし、今年のヨーロッパはまさしくイヤー・オブ・ウォシュレットになるでしょう」とコメントしてくれた。