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TOTOギャラリー・間 企画展 How is Life? ――地球と生きるためのデザイン

展覧会について
TOTOギャラリー・間は、運営委員である塚本由晴、千葉学、セン・クアン、田根剛の4氏をキュレーターに迎え、企画展「How is Life?――地球と生きるためのデザイン」を開催します。

21世紀に生きる私たちは豊かな暮らしを享受する一方で、気候変動や社会格差、感染症の拡大等による世界情勢の変化など、さまざまな課題に直面しています。こうした状況を受け、地球環境に対し建築に何ができるのか、運営委員と議論を重ねてきました。その過程で、建築を「人びとの暮らしをよりよくすることに奉仕するもの」として捉え直し、生活に関連するあらゆる分野に目を向けてみると、私たちを取り巻く障壁に風穴を開けるような事例の芽がいたるところで見つかりました。こうした議論やリサーチが、建築やデザインを介した、成長を前提としない繁栄のあり方を探る本展のテーマ「地球と生きるためのデザイン(Designing for our Earth)」へと発展しています。

展覧会会場では、本展キュレーターチームからの問いかけ「How is Life?」に答えている古今東西の多彩な事例をリサーチから見いだし、紹介します。
一例として、2018年にフランスで開催された展覧会「Capital Agricole(キャピタル・アグリコール)」では、色鮮やかなドローイング等を通じて、農業と共存するパリと周辺都市の未来像を提示しています。「藤村記念堂」(岐阜県、設計:谷口吉郎)は、地元出身の文豪を慕う人びとの熱意に建築家が呼応し、物資に乏しい戦後の山村において、子供や女性を含む村人たちの手で1947年に建設されました。

かつて存在した営み、現在進行形で行われている取り組み、さらに今の日本ではまだ見ることができないもの――私たちが知る都市や建築とは別の可能性を感じさせるこうしたプロジェクトを提示することで、多様な解釈やさらなる議論を導くとともに、一人ひとりに気づきが生まれ、地球とともに生きていくための新たな視点を見いだしていただくことを期待しています。
TOTOギャラリー・間

会場写真
How is Life? 展示風景
©Nacása & Partners Inc.
奥 ライブラリー:展覧会の議論で参照された書籍を紹介
手前 「都市林業のベンチ」 皮が付いたままの街の木を、本展のためにベンチに加工
©Nacása & Partners Inc.
パリで開催された展覧会「Capital Agricole」より、アーティストのヤン・ケビ氏がパリと周辺都市の未来像を描いたドローイングを展示
©Nacása & Partners Inc.
GALLERY 1展示風景
中央 「Tool Shed」に「都市林業」「小さな地球」「茅葺普請」「石積み学校」の道具が並ぶ
©Nacása & Partners Inc.
「ReBuilding Center JAPAN」の展示 実際の商品を通じてレスキューのプロセスを紹介
©Nacása & Partners Inc.
「小さな地球」の展示 東京工業大学塚本由晴研究室の学生によるパブリックドローイングを中心に、千葉県鴨川市釜沼集落での取り組みを紹介
©Nacása & Partners Inc.
中庭展示風景
手前 「石積み学校」の石積み
奥 「茅葺普請」11月末に茅が葺かれるまで、「藁ぼっち」として藁を保管
©Nacása & Partners Inc.
手前左 サイクリストがインフラの問題点を投稿できるチューリッヒのSNSプラットフォーム「Bikeable」
中央、奥 千葉学建築計画事務所と東京大学千葉学研究室による「Bicycle Urbanism」
©Nacása & Partners Inc.
GALLERY 2展示風景
©Nacása & Partners Inc.
出展プロジェクト例
Capital Agricole
SOA / Augustin Rosenstiehl, architecte | フランス、パリ、アルスナル建築博物館 | 2018
©Yann Kebbi
Agnes Denes in Wheatfield - A Confrontation
Agnes Denes | アメリカ、ニューヨーク | 1982
Copyright Agnes Denes, Courtesy Leslie Tonkonow Artworks+ Projects, New York
Photograph: John McGrail
藤村記念堂
谷口吉郎 | 岐阜県 | 1947
©菊池重三郎
古民家ゆうぎつか
茅普請主催:小さな地球+東京工業大学塚本研究室 | 千葉県鴨川市釜沼集落 | 2021-
©小さな地球
古民家下さん
改修:小さな地球+東京工業大学塚本研究室 | 千葉県鴨川市釜沼集落 | 2021
©小さな地球
展覧会情報
展覧会名(日)
TOTOギャラリー・間 企画展 How is Life? ――地球と生きるためのデザイン
展覧会名(英)
TOTO GALLERY・MA Special Exhibition: How is Life? ――Designing for our Earth
会期
2022年10月21日(金)~2023年3月19日(日)
開館時間
11:00~18:00
休館日
月曜・祝日・年末年始休暇 [2022年12月26日(月)-2023年1月9日(月)]
ただし、2023年2月11日(土・祝)は開館
入場料
無料
2月6日より事前予約は不要になりました。
会場
TOTOギャラリー・間
〒107-0062 東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F
東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口徒歩1分
TEL=03-3402-1010 URL=https://jp.toto.com/gallerma
キュレーター
塚本由晴、千葉 学、セン・クアン、田根 剛
アシスタント
キュレーター
平尾しえな、アナスタシア・ゴリオミティー(東京工業大学大学院塚本由晴研究室)
展示デザイン
アリソン理恵(ARA)、飯田将平+下岡由季(ido)
主催
TOTOギャラリー・間
企画
TOTOギャラリー・間運営委員会
特別顧問=安藤忠雄、委員=千葉 学/塚本由晴/セン・クアン/田根 剛
後援
一般社団法人 東京建築士会
一般社団法人 東京都建築士事務所協会
公益社団法人 日本建築家協会関東甲信越支部
一般社団法人 日本建築学会関東支部
ニュースリリース