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中川エリカ 展 JOY in Architecture

展覧会コンセプト
JOY in Architecture

私は建築を考えるとき、どんなカタチが良いか、と同時に、そのカタチがどんな使い方を生み出すのか、身体にどんな感覚をもたらすのか、ということを大事にしています。また、どの街にもそこにしかない雰囲気や体験が必ず存在し、代えがたい価値をもっていると思うからこそ、建築が周辺環境とどのように補い合うことができるのか、ということも大事にしています。建築よりも小さなものと大きなもの、言葉にさえできないものを建築と同時に検討していくためには、身体性をもった巨大で具体的で詳細な模型が必要なのです。

常日頃、スケールの異なる複数の模型をつくっているのですが、精一杯の、がむしゃらで向こう見ずなエネルギーでつくり続けていると、建築におけるよろこびをいくらでも見出すことができます。模型から建築を生み出すことが楽しくてしょうがないというよろこびもあれば、人びとの暮らしや営みには生きた発見がまだこんなにもあるのかというよろこびもあります。

この展覧会では、現時点で思いつく限りのスタディやリサーチの実践が一堂に会しています。
展示のためではなく、建築そのもののように展覧会をつくれないだろうかと考えた結果、必要不可欠だと感じて、地球の裏側、南米チリまで事務所全員でリサーチにも行きました。そこで得た発見や体験をいかに設計と連続させていくのか、という挑戦も会場にあります。
建築を通じてまだ見ぬよろこびをたくさん分かち合うことができるなら、これに勝るしあわせはありません。
中川エリカ
建築家プロフィール
中川エリカ(なかがわえりか)
1983年東京都生まれ。2005年横浜国立大学建設学科建築学コース卒業。
2007年東京藝術大学大学院美術研究科建築設計専攻修了。2007〜2014年オンデザイン勤務。2014年中川エリカ建築設計事務所設立。
2014~2016年横浜国立大学大学院(Y-GSA)助手。
横浜国立大学、東京藝術大学をはじめ、複数の大学・大学院で非常勤講師を兼任。
主な作品に「ヨコハマアパートメント(西田司/オンデザインと共同設計)」(2009)「桃山ハウス」(2016)など。主な受賞に、JIA新人賞(2011)、第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 国別部門特別表彰(2016)、住宅建築賞金賞(2017)、第34回吉岡賞(2018)など。

中川エリカ建築設計事務所 ウェブサイト
http://erikanakagawa.com/
©yujiharada
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