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増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。

増田信吾+大坪克亘展 ギャラリートーク「それは本当に必要か。」
現在第一線で活躍する建築家と増田信吾・大坪克亘両氏が、増田信吾+大坪克亘の建築への読み解きを通して、建築設計が向き合うべきものと、これからの建築について語り合います。
開催日時、出演者
第1回:2月21日(金)18:30 - 20:30 開催終了

出演:乾 久美子氏 × 増田信吾+大坪克亘
テーマ:Attitude [姿勢] 場の診断から、最も重要な前提の発見

第2回:2月27日(木)18:30 - 20:30

出演:髙橋一平氏 × 増田信吾+大坪克亘
テーマ:Appearance [様相] 場に適応する建築と、その周辺への影響

中止
第3回:3月6日(金)18:30 - 20:30

出演:平田晃久氏× 増田信吾+大坪克亘
テーマ:Adaptation [適応] 場がうまく回りだす転換点の探求

中止
《ご注意》
お申込みは、「受講券メール」の受信をもって完了となります。お申込みが定員に達し次第、自動的に締め切られます。申し込みが締め切られますと「Not Found」や「Webページが見つかりません」などの画面が表示され、お申込みいただけません。あらかじめご了承ください。
イベント概要
時間
18:15開場、18:30開演、20:30終了予定
会場
セラトレーディング東京ショールーム地下1F
港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル
定員
各回50名
参加方法
事前申し込み制/入場無料
※申し込み先着順受付。定員になり次第、受付を締め切らせていただきます。

ご注意事項
※プログラムは予告なく変更することがございます。
※お座席は自由席となります。尚、お座席数には限りがございますので、立ち見となる場合がございます。
※ギャラリートーク中の撮影、録音はご遠慮願います。
ギャラリートーク ゲストプロフィール
第1回ゲスト
乾 久美子(いぬい くみこ)
略歴
1969年
大阪府生まれ
1992年
東京藝術大学美術学部建築科卒業
1996年
イエール大学大学院建築学部修了
1996~2000年
青木淳建築計画事務所勤務
2000年
乾久美子建築設計事務所設立
2011年
東京藝術大学美術学部建築科准教授
2016年〜
横浜国立大学都市イノベーション学府・研究室建築都市デザインコース(Y-GSA)教授
主な建築作品と受賞歴
アパートメントI(2007、新建築賞)、フラワーショップH(2009、グッドデザイン金賞、JIA新人賞、BCS賞)、共愛学園前橋国際大学4号館Kyoai Commons(2012、グッドデザイン賞)(2015、日本建築学会作品選奨)、七ヶ浜町立七ヶ浜中学校(2017、日本建築学会作品選奨)、釜石市立唐丹小学校・釜石市立唐丹中学校・釜石市立唐丹児童館(2018、グッドフォーカス賞(復興デザイン)ならびにベスト100選出)(2019、復興デザイン会議 第1回全国大会「復興設計賞」受賞)、延岡駅周辺整備プロジェクト 延岡市駅前複合施設エンクロス(2019、WADAA2019「WADA賞」受賞)

その他の受賞
第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞(2012、日本館協働受賞)

主な著書
『ここに、建築は、可能か』(共著、TOTO出版、2013)
『小さな風景からの学び-さまざまなサービスの表情』(TOTO出版、2014)
乾 久美子
第2回ゲスト中止
髙橋一平(たかはし いっぺい)
略歴
1977年
東京都生まれ
2000年
東北大学卒業
2002年
横浜国立大学大学院修了
2002年
西沢立衛建築設計事務所入社(〜2009)
2010年
髙橋一平建築事務所設立
2011年
横浜国立大学大学院設計助手, 助教(〜2020)
2018年〜
法政大学非常勤講師
主な建築作品
「七ヶ浜町立遠山保育所」(2013)、「Casa O」(2014)、「横浜国立大学中央広場+経済学部講義棟2号館*」(2016)、「S市街区計画*」(2016)、「アパートメントハウス」(2018)、「河谷家の住宅」(2019)、「笛吹みんなの広場」(2018〜)他
*は共同設計

主な受賞
Design for Well-being Award(2014)、東京建築士会住宅建築賞(2015)、日本建築学会作品選集新人賞(2016)、第35回吉岡賞(2019)、WADAA2019(WADA賞)(2019)
髙橋一平
©景山紘翔
第3回ゲスト中止
平田 晃久 (ひらた あきひさ)
略歴
1971年
大阪府に生まれる
1994年
京都大学工学部建築学科卒業
1997年
京都大学大学院工学研究科修了後、伊東豊雄建築設計事務所勤務
2005年
平田晃久建築設計事務所を設立
2015年より
京都大学准教授、現教授。工学博士
主な建築作品
「桝屋本店」(2006)、「Bloomberg Pavilion」(2011)、「太田市美術館・図書館」(2017)、「Overlap House」(2018)、「9h project」(2018-2020)等

主な受賞
第19回JIA新人賞(2008)、Elita Design Award(2012)、第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞(2012、日本館協働受賞)、日本建築設計学会賞(2015)、第13回村野藤吾賞(2018)、BCS賞(2018)等

主な著書
『ここに、建築は、可能か』(共著、TOTO出版、2013)
『Discovering New』(TOTO出版、2018)
平田 晃久
©Luca Gabino
ギャラリートーク開催報告
展覧会に併せて開催されたギャラリートークは、増田さんと大坪さん(以下、増田+大坪)自身が企画者となり、ぜひ話を聴いてみたい建築家を招いて対話をする、というものでした。そこで、おふたりいわく「設計への姿勢の正しさに影響を受けている」建築家、乾 久美子さんをお招きしました。
3人の対話は、乾さんの作品から増田+大坪が選んだ「御殿場のアウトレットブティック」(2003年)、「共愛学園前橋国際大学4号館 Kyoai Commons」(2012年)、「ハウスO」(2015年)、「釜石市立唐丹小学校・釜石市立唐丹中学校・釜石市唐丹児童館」(2017年)という初期から近作への流れを中心に展開し、乾さんの建築への姿勢と増田+大坪との共通点、そして乾さんの建築観の変遷にまで話が及んでいきました。
乾さんは、「場の診断(Attitude)」から「場の転換点の設計(Adaptation)」を行う増田+大坪と、自身が東京藝術大学でおこなったリサーチ「小さな風景からの学び」*との共通点を挙げ、どちらも「設計の意味を見出すために大切な行為」と、場の観察、そして建築の構成が物質性を伴うことの重要性を語りました。そして、初期の取り組みから大震災を経て大規模な公共建築に携わる現在までの過程のなかで、徐々に建築家個人の達成感よりも、「ただ人びとにとってすばらしい場所が生まれてくれればよい」という無私の願いに変わっていったという、自身の「姿勢(Attitude)」の変化が語られました。それは、増田+大坪への共感の言葉であるとともに、同じく真摯に建築設計に向き合ってきた先輩から後輩への、大きなエールでもありました。(主催者記)
(*2014年TOTOギャラリー・間にて展覧会、TOTO出版より書籍発行)
第1回:「Attitude [姿勢] 場の診断から、最も重要な前提の発見」
TOTO出版関連書籍
著者=増田信吾+大坪克亘
写真=永井杏奈