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中山英之展 , and then

展覧会コンセプト
, and then

この展覧会は、いくつかの映像からなります。

過去に建ち、僕たち設計者の知らない時間を過ごしてきた建物たちを映したものが主です。だからこれは、建築の展覧会というよりも建築のそれから/, and thenを眺める上映会、と言ったほうが正しいかもしれません。

「それから」の時間に建築家は関わることができないように、それぞれの映像も別人によって撮られ、編集されたものです。だからこれは、ばらばらなイメージの並んだ小さな映画祭のような展覧会、と言うこともできるかもしれません。

もちろん映っている建築についてなら僕たちも、カーテンの開閉機構の仕組みから影響を受けた映画監督の言葉まで、全てを知っています。ギャラリーがこの期間だけ小さな映画館になるのなら、それらが展示されたロビーも忘れずに用意したいと思います。

もうひとつ。

映像には始まりと終わりがあるので、好きな時に行き、自分のペースで会場を回れる展覧会とは、ちょっぴり相性が良くないかもしれません。そんな意味でも展覧会には、できれば映画館に出かけるような気分で来てもらえたら嬉しいです。
中山英之
建築家プロフィール
中山英之 なかやまひでゆき
1972年福岡県生まれ。1998年東京藝術大学建築学科卒業。2000年同大学院修士課程修了。伊東豊雄建築設計事務所勤務を経て、2007年に中山英之建築設計事務所を設立。2014年より東京藝術大学准教授。主な作品に「2004」(長野県、2006年)、「O 邸」(京都府、2009年)、「Yビル」(東京都、2009年)、「Y邸」(広島県、2012年)、「石の島の石」(香川県、2016年)、「弦と弧」(東京都、2017年)、「mitosaya薬草園蒸留所」(千葉県、2018年)など。
主な著書に『中山英之/スケッチング』(新宿書房、2010年)、『中山英之|1/1000000000』(LIXIL出版、2018年)など。 主な受賞にSD Review 2004 鹿島賞(2004年)、第23回吉岡賞(2007年)、Red Dot Design Award(2014年)など。
進行中のプロジェクトに「Printmaking Studio/ Frans Masereel Centrum」(ベルギー、2019年予定)、 「Residential and Daily Care Centre in Wommelgem」(ベルギー、2021年予定)[共にLISTと協同]など。

©takashi kato
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