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平田晃久展 Discovering New

平田晃久講演会「Discovering New」 CPD認定プログラム
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日時
2018年5月31日(木) 17:30開場、18:30開演、20:30終演(予定) 開催終了
会場
イイノホール(東京都千代田区内幸町2-1-1飯野ビルディング4F)
定員
500名/参加無料
参加方法
事前申込制:申込期間内にTOTO ギャラリー・間ウェブサイトよりお申込みください。
お申込期間:2018年3月12日(月)~ 5月8日(火)
応募者多数の場合、抽選の上、2018年5月24日(木)までに結果をご連絡いたします。
講演会開催報告
「Discovering New」とは、「建築を生命活動の一部と捉え、生きた世界の出来事として再発見することである」――。タイトルに込めた意味の説明から、講演は始まりました。平田氏は「建築とは 〈からまりしろ〉 である」と、「絡まる」と「しろ(=余地)」を合わせた造語で自らの建築を表現してきましたが、今回の展覧会と作品集はその概念をさらに推し進めて、「Discovering New」というコンセプトのもと、自らの建築を体系化して示したものといえます。講演会は、展覧会と作品集の成り立ちと同様に、平田氏の建築体系の骨格をなす3つの〈軸〉=「New Form(かたち)」、「New Nature(自然)」、「New Commitment(コミットメント)」 に沿って話が進められました。3つの軸にそれぞれを補完する4つの概念をかけ合わせた12のキーワードごとに関連するプロジェクトが丁寧に語られ、実作の映像や写真を示しながら生物学的な視点との関係を論理的に解説、その圧倒的な説得力をもって平田氏は2時間の講演を駆け抜けました。
講演の最後には第31回村野藤吾賞の受賞作となった「太田市美術館・図書館」を紹介、他者を取り込みながら進化していくかのように、多様なものを巻き込んでいきたいという想いで進められた市民とのワークショップの様子が語られました。さまざまな議論が各プロセスで展開され、小さな意見までも取り込むことで空間に生態的なニッチを生み出し、丘のような建築になったことを挙げ、自分一人ではこのような建築は実現できなかった、人びとの活動も一緒に考えることで「生きている建築」に近づけたのではないか、という印象的な言葉で平田氏は講演を締めくくりました。(主催者記)

TOTO出版関連書籍
著者=平田晃久