TOTO

出展者について
出展者メッセージ
PRAXIS
「Praxis(プラクシス)」とは、理論や知識や技能を実演や実行に移すこと、体現すること、あるいは実現することである。場合によっては、考えを実行、応用、行使、実現、あるいは実施する行為を指す」

建築家の仕事には、あらゆるものが含まれる。具体的なものもあれば、漠然としたものも理論的なものもある。つまり、人間の存在に関わることなら基本的に何でも含まれる。「Praxis」というものをこのように存在論的に解釈すると、スタジオ・ムンバイの仕事がなぜ反復作業によって成り立っているか、なぜ案を検討するために大型モックアップやスケッチや図面を作成し、素材のスタディを重ねるのかが見えてくる。それはすなわち独自の思想を練り上げ、自発的に組織を形成していくためなのだ。

プロジェクトに取り組むあいだは、場所を念入りに検討し、そこにある環境や文化、人びとが身も心も捧げてきたことに目を向けるようにしている。なぜならそこには、限られた資源を相手に人間が創意工夫を凝らして編み出した建設技術と素材があるからだ。
ビジョイ・ジェイン
プロフィール
ビジョイ・ジェイン Bijoi Jain

1965年、インド・ムンバイに生まれる。90年アメリカ、セントルイスのワシントン大学で修士号を取得。89年からロサンゼルスとロンドンで実務経験を積んだ後、95年に帰国し、出身地ムンバイにてスタジオ・ムンバイを設立。スタジオ・ムンバイは、熟練職人と建築家からなる人的ネットワークにより設計・施工を一貫して行なっている。

ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館(2010)をはじめ、「ワーク・プレイス」で特別賞を受賞した第12回ヴェネチア・ビエンナーレ(2010)に出展。作品はアルヴァ・アールト・シンポジウムやニューヨーク建築連盟などで紹介されるほか、2010年度アガ・カーン賞の最終選考にも残った。

フランス建築協会(IFA)の世界サステイナブル建築賞(2009)、ならびに香港デザインセンターのアジア・デザイン賞(2009)を受賞。
TOTO出版関連書籍
監修=ビジョイ・ジェイン+ジョセフ・ファン・デル・ステーン
編集=TOTO出版
協力=スタジオ・ムンバイ