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展覧会について
展覧会概要
ギャラリー・間は、TOTO株式会社の文化活動として1985年に活動を開始し、以来、建築とデザインの専門ギャラリーとして、133回の展覧会を開催してまいりました。本年11月、創設25周年を機に、名称を「ギャラリー・間」から「TOTOギャラリー・間」に改称するとともに、安藤忠雄氏(特別顧問)と、岸和郎氏、内藤廣氏、原研哉氏、吉岡徳仁氏による新「TOTOギャラリー・間運営委員会」を発足し、新たな時代に向けてスタートをします。

この新運営委員会による初の展覧会企画として、世界の7カ所――東京、メルボルン(オーストラリア)、マデイラ島(ポルトガル)、サンティアゴ(チリ)、シアトル(アメリカ)、シンガポール、オロット(スペイン)――から7組の建築家を招き、25周年記念展「GLOBAL ENDS―― towards the beginning」を開催します。彼らは、均質的なグローバリズムの潮流に与することなく、それぞれの地域や文化、風土に根ざしながら設計活動を展開する建築家たちです。本展のタイトルには、「世界の果て(GLOBAL ENDS)」にこそ何かが潜んでおり、そこから多様で新たな価値観が生まれてくる、という期待が込められています。「GLOBAL ENDS」は、まさに、ここから世界に繋がり、拡がっていく「触手・先端」を意味しているのです。

また、本展のゲストキュレーターとして、ケン・タダシ・オオシマ氏(建築史家・ワシントン大学准教授)を迎えました。オープン初日から2日間連続で開催されるシンポジウムでは、世界の建築潮流を見続けているオオシマ氏が座長を務め、7組がそれぞれの地域、文化、思想、実践について語り、互いの価値観を共有する場をもちます。

時代はモダニズムが実現した均一性から脱却し、多様な価値の存在を探し出し、その意味を問うことを求めています。本展で示そうとする「GLOBAL ENDS」の価値とはどういうものなのか。そして、それは世界に対してどのような強度をもち、影響を与えうるのか。本企画を通して、21世紀を切り拓く、新しい建築文化の価値観を提示することができれば幸いです。
TOTOギャラリー・間
展覧会趣意文
GLOBAL ENDS――始まりに向けて
20世紀を牽引したモダニティは、世界をすっかり変貌させました。しかし、広がりをもつ一方で、その精神は薄まりすっかり変質してしまったかのようです。千変万化する建築表現の氾濫は、その内的な精神の荒廃の裏返しの現象のように見えます。

もし、寂寞たる荒野のような世界の果てで、世界を知りながらも世界に依存せず孤立し得る場所が存在するとしたら、そこにこそ新しい価値が芽生えると信じます。現代において求められているのは、世界と私とをどのように関係づけるかです。そのためには、若者が何かを求めて旅に出るように、「世界の果て(GLOBAL ENDS)」に立って世界を見渡す必要があります。しかし同時に、一人で「GLOBAL ENDS」に立つには、孤立を畏れぬ強靭な精神が求められます。そこに立つ勇気のある者こそ、現代の真のヒーローと言えます。

以上のような趣旨から、「GLOBAL ENDS――towards the beginning」というテーマを掲げて、21世紀を切り拓く価値を提示する企画展を催します。TOTOギャラリー・間運営委員会では100を超える作品を討議の対象として採り上げ、次の時代を予感させる作品を生み出している作家を選出し、展覧会に参加していただくべく要請いたしました。

本展覧会は、時代を画するものとなると信じています。
TOTOギャラリー・間運営委員会
特別顧問 安藤忠雄
運営委員 岸和郎/内藤廣/原研哉/吉岡徳仁
会場写真
[1] 第1会場全景。
© Nacása & Partners Inc.
[2] ショーン・ゴッドセル/地平線
Sean Godsell / Horizon
建設中の「RMITデザインハブ」の原寸大ファサード模型などを展示。
© Nacása & Partners Inc.
[3] ケリー・ヒル/手作りのモダニズム
Kerry Hill / Crafting Modernism
「ITC Sonar Bangla」の模型群。
© Nacása & Partners Inc.
[4] パウロ・ダヴィッド/刻み出された量塊
Paulo David / Massa Esculpida (Carved Mass)
代表作「カーサ・ダス・ムーダス芸術センター」のボリューム模型などを展示。
(壁面に組み立て前、キャンチレバーの先に組み立て後)
© Nacása & Partners Inc.
[5] 中庭。建築の思想・概念、そして世界を認識するための「ことば」による映像展示。
© Nacása & Partners Inc.
[6] 中庭。近・現代の識者による言葉と文章と、TOTOギャラリー・間のこれまでの出展者達に投げかけた質問に対する回答がスクリーンに投影される。
© Nacása & Partners Inc.
[7] 第2会場全景。
© Nacása & Partners Inc.
[8] 石上純也/庭とテラスの家
Junya Ishigami / House of Garden and Terrace
スチールフレームによる構造模型(縮尺1:5)には、実際の計画をイメージした植栽が施されている。
© Nacása & Partners Inc.
[9] RCRアランダ・ピジェム・ヴィラルタ・アーキテクツ/人間回帰
RCR Aranda Pigem Vilalta Arquitectes / Human Naturalization
男女の人体をプリントしたスクリーンでRCRの活動コンセプトを象徴的に表現。
© Nacása & Partners Inc.
[10] スミルハン・ラディック/隠れ家
Smiljan Radic / Refuge
計画中の「《直角の詩》の家」模型と、ワイン・グラスとワイヤー・テンションで構成されたオブジェ「Fragile」。
© Nacása & Partners Inc.
[11] トム・クンディグ/ホット・ロッド
Tom Kundig / Hot Rod
コンセプト「ホット・ロッド」を動く仕掛けのパネルやオブジェで表現。12台のモニターに12プロジェクトの情報が映し出される。
© Nacása & Partners Inc.
代表作品
[1] カーサ・ダス・ムーダス芸術センター
設計=パウロ・ダヴィッド/ポルトガル、マデイラ島、カリェタ/2004年
© FG+SG/ Fernando Guerra
[2] グレンバーン・ハウス
設計=ショーン・ゴッドセル/オーストラリア、ヴィクトリア州、グレンバーン/2007年
© Earl Carter
[3] ソイ53の集合住宅
設計=ケリー・ヒル/タイ、バンコク/2004年
© Albert Lim KS
[4] 神奈川工科大学KAIT工房
設計=石上純也/日本、神奈川県/2008年
© junya.Ishigami+associates
[5] デルタ・シェルター
設計=トム・クンディグ/アメリカ、ワシントン州、マザマ/2005年
© Tim Bies
[6] Room
設計=スミルハン・ラディック/チリ、ロス・ラゴス州、チロエ島/2007年
[7] スラージュ美術館およびフォワライユ公園の整備
設計=RCRアランダ・ピジェム・ヴィラルタ・アーキテクツ/フランス、ロデーズ/2012年予定
展覧会情報
展覧会名(日)
TOTOギャラリー・間25周年記念展
GLOBAL ENDS—towards the beginning
展覧会名(英)
TOTO GALLERY·MA 25th Anniversary Exhibition
GLOBAL ENDS—towards the beginning
会期
2010年11月19日(金)~2011年2月26日(土)
開館時間
11:00-18:00(金曜日は19:00まで)
休館日
日曜・月曜・祝日・12月23日(木)~1月5日(水)
入場料
無料
後援
社団法人 東京建築士会
社団法人 東京都建築士事務所協会
社団法人 日本建築家協会関東甲信越支部
社団法人 日本建築学会関東支部
特別後援
アメリカ合衆国大使館
オーストラリア大使館
シンガポール共和国大使館
スペイン大使館
チリ共和国大使館
ポルトガル大使館
特別協力
エプソン販売株式会社
会場デザイン
木下昌大、佐久間悠
映像・音響制作
(中庭)
スギモトトモユキ
関連プログラム
2010年11月19日(金)、11月20日(土)
TOTO出版関連書籍
著者=ケン・タダシ・オオシマ
登場建築家=トム・クンディグ、石上純也、ケリー・ヒル、ショーン・ゴッドセル、スミルハン・ラディック、パウロ・ダヴィッド、RCRアランダ・ピジェム・ヴィラルタ・アーキテクツ